3000hit記念短編！！ ページ48
貴方が欲しい。
(人さらいの話)
この先愛してくれなくったっていいから。
言うことなんて聞かなくたっていいから。
名前なんて呼んでくれなくていいから。
「・・・何故わからんのだ。A。」
愛という名の皮を被った仮面を美しい寝顔の上にかざした。
目を覚ませば恐らく彼女は抵抗をする。
彼女の嫌がることをしている。
押し付けの愛などいらないと、はっきりと私の目の前で言った。
・・・私はあえて彼女を起こしてしまうのだ。
柔い頬を撫で、軽く起こす程度に叩いた。
「・・・カーズ、要らないと言ったはずですよ。」
私への敬称が消えた。
只々分からない。不老不死が手に入るのに。
「私はお前に生きて欲しいだけなのだ。」
「要りません。」
頬を撫でる手を拒み、反対の方に顔を背けた。
嗚呼、そんな可愛い態度を取られてしまったら、惜しくなるだろう。
「要らない？私はお前を幸せにしたいだけなのだぞ？」
「幸せ？馬鹿言わないでくださいよ！私の彼を殺したくせに！！」
「あんなひ弱な人間の何が良いというのかさっぱりわからん。」
「気が狂ってますよ、私に寄らないでください。一生。」
「ソレは無理な話だな。力でねじ伏せてやってもいいのかァ？」
寝床に押し倒し、嫌がる彼女の唇を奪って無理矢理肌を重ねた。
「最ッ低ですっ・・・い``っ！？急にっこないで、いやぁっ、」
十分も立たないうちに「好き」だの、「愛してる」だの吐く癖に。
朝になれば人が変わったようにいけ好かなくなる。
交わる最中でも彼女は仮面を拒んだ。
「・・・A。馬鹿な奴だ・・・。」
人間は弱い。
時が来ると目を覚まさなくなる。
冷たく動かなくなったAを横抱きにし
布をかけてあやすように頬を撫でた。
彼女は抵抗をしていない。今は出来ない。
彼女を起こしても起きないのだ。
私は顔に愛をかぶせてやった。
本物の愛を。
終わり
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コロラチュラ(プロフ) - いえいえ！どしどし来てください！そっちのほうが嬉しいです！ (2019年8月28日 20時) (
レス) id: d9b575cd07 (このIDを非表示/違反報告)
kin(プロフ) - ありがとうございます！またリクエストさせて頂くかもしれませんがよろしくお願いします！！ (2019年8月28日 10時) (レス) id: 95e4e3b8b6 (このIDを非表示/違反報告)
コロラチュラ(プロフ) - 書かせていただきます！↓間違えて送信してしまいました（笑） (2019年8月25日 19時) (レス) id: d9b575cd07 (このIDを非表示/違反報告)
コロラチュラ(プロフ) - 分かりました！少々時間がかかるかもしれませんが (2019年8月25日 19時) (レス) id: d9b575cd07 (このIDを非表示/違反報告)
kin(プロフ) - すみません！リクエストいいですか？雷恐怖症の夢主ちゃんをカーズ様慰める感じでお願いします！！ (2019年8月25日 9時) (レス) id: 95e4e3b8b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロラチュラ | 作成日時：2019年7月27日 20時
