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7話 ページ8

同世代の男子のイメージを聞けるのは有難い。

3人には感謝するよ。

そして、私達4人は自分がやっていたことに戻った。



しばらくすると、若武と立花が勢いよく入ってきた。

「どーした、若武」

若武はその問いに一人ひとりに視線をくばってからおもむろに口を開いた。

「大事件だ」



…はぁ?突然何言い出すんだ、こいつ。上杉の言っていた気取り屋の意味がはっきりと分かった。

確かに(若武)には気取り屋も入ってる。

そんな大袈裟な言葉に黒木はふっと笑って口を開く。

「秀明の前でネズミでも死んでたのか」

「いいや、」

上杉も少し続ける。

誰か(若武)が階段から落ちて、鼻の頭でも擦りむいたのさ」

2人は顔を見合わせ、それからクッと笑い出した。

そんな2人を見て若武は怒って怒鳴って言った。

「俺のチャリが盗まれたんだ!」

さっきまで笑っていた2人は笑いを消し、真剣な表情になった。

そんな2人を見ながら私は若武を呆れた目で見ていた。

だってこいつ、自転車が盗まれたって言ったんだよ?それってここ(秀明)まで自転車で来たって事でしょ。

秀明の規則違反してるよ、こいつ。

私でも分かる事守ってないんだけど…。

本当、ありえない。

「若武、乗ってきたの?勇気あるね。どうやって親を説得したのか教えてよ。僕もチャリ通したい」

そんな私とは反対に、小塚が身を乗り出すようにして言った。

若武は、完全に頭に血が上ってしまったらしく、ヅカヅカと小塚の前まで歩み寄り、星座早見盤をフリスビーのようにこちらにほうり投げていた。

私はそれを簡単にキャッチ。

…もちろん、壊れないように、優しくだからね。

それを見た黒木はヒュウッと尻上がりの口笛を吹き、口角を上げながら言った。

「ナイスキャッチ」

私はそれに片手をあげて応え、小塚に星座早見盤を渡す。

『はい、小塚。一応、壊れてないか確認して』

「ありがとう
___うん、大丈夫。壊れてないよ」

『そう。良かった』

そんな私達を無視して上杉と黒木の机の上にドンッと両手をついた。

「リサーチ開始だ。犯人を見つけるんだ、行こう!」

上杉と黒木は、仕方がないといったようにため息をつきながら、立ち上がった。

「乗ってくるなよ、新品のチャリなんかに」

「そうだよ。取られるのも当たり前じゃないか。鍵や盗難防止用のチェーンなんか簡単に開くんだしさ」

ぶつぶつ言いながら出ていく2人。

なんだかんだ言いながら行くんだね…。

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ジュリ(プロフ) - 初めまして、こんにちは。お話の続きがすごく楽しみです!頑張ってください! (2021年8月1日 18時) (レス) id: 95734c7554 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒猫 | 作成日時:2021年7月5日 19時

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