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夜の家に独り ページ3
夜になると靴を履いて窓から
外壁に取り付けられている石階段で
慎重に下の庭へ降りていく。
降り切ると
(良かった…)
と安堵のため息をつき、玄関の扉を
この前廊下で拾った合鍵で開ける。
そして中へ入ると台所へ向かう。
しかし冷蔵庫や買い置きを見ても
何も入っていない。
(やっぱり…)
琳桜は台所から出て廊下を歩く。
ピアノを見つけると静かに鍵盤に指を乗せる。
弾くのはこの前おばあちゃんに
教えてもらった曲。
静かでゆっくりな音が家中に響く。
お母さんが居れば直ぐに叱られるだろう。
お母さんには分からないのだ、
この音の良さを。
弾き終わると家の中は
さっきのようにまた静まった。
部屋は綺麗に片付けられており、
琳桜はより孤独感を抱く。
そして見つけたのは一つの日記だった。
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作者名:琳/No. 10 | 作成日時:2017年9月2日 16時