そんな運命力尽くで捻じ曲げてやる。section.4【進撃の巨人】 (ページ3)

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三日後。最後だからと見送りに出てきたAは、バタバタと用意する兵士を、遠目で見ていた。

「A分隊長！」

もう交代したのに、この呼び方をするのは、Aの元班員達だ。こちらはひと足先に準備が終わったのか、皆が集まってきた。

「何度も言うが、もう分隊長じゃねぇ。その呼び方やめろ」
「なんかもう癖で、つい…」
「うぅ…もう、兵士でも無くなっちゃうんですよね…凄く寂しいです…」
「泣くなアホ」
「だってぇ…」
「おいおい。最後は、泣かずに笑顔で行くって決めただろ？」
「クララは、泣き虫だな」

ヘクター、リックの2人に突っ込まれ、「うるさいよぉ」と腕を叩く。

「お前ら全員が、五体満足で帰ってくる事を願ってるよ」
「任せて下さい」
「僕達超元気で帰ってくるんで、Aさんも元気で待ってて下さいよ」
「あぁ」

班を結成した当初は、あんなに頼りなくて、小さかった背中が、今やアタシより大きくなって。逞しくなったもんだ。

「寂しいか」
「馬鹿言え」

無言で来たかと思えば、開口一番にふざけた事を抜かすミケの足を軽く蹴った。無論、本人は全く気にしてないが。大体準備が終わったのか、ハンジとリヴァイ、エルヴィンも来た。

(こうやって幹部が集まるのも)
(今日で最後か)