そんな運命力尽くで捻じ曲げてやる。section.4【進撃の巨人】 (ページ12)

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しかし、その奇行種のうなじから何かが出てきた。蒸気でよく見えないけど、そのシルエットは確実に人間だ。

「っ！！」

一体どういう事なのだろうか。とにかく保護して、話を聞くべきかと考えていたら、ミカサがそいつの所へ飛んで行き、抱き締めた。

「アッカーマン！！何だかよく分からんが、こっちに上がれ！」

周辺の巨人を倒したとはいえ、まだまだ沢山居る。奇行種がいきなり来るかも知れない状況で、いつまでもそこに居るのは危険だ。そう思っての指示。アッカーマンはすぐに、その人間を抱き抱えて来た。今初めてはっきり視認出来たそいつは、エレン・イェーガーだった。

「(何でこいつが巨人に？隠してやがったのか？もし分かっててそんな事してたのがバレたら、とんでもない事態になるな…)」

恐らく、壁内ではパニックが起こるだろう。まぁ、とりあえず今は動けないエレンと共に壁を登ってもらうのが最優先事項。どうするにしろ、それを判断するのはアタシじゃない。

「てめぇらは一旦壁を登れ！！アタシが援護する！アッカーマン、イェーガーを抱えて行けるか」
「問題無いです」

アタシが先導して、巨人を倒しながら進んで行く。イェーガーを抱えてるアッカーマンを真ん中にして、その周りに他の奴らがつく。万が一横から巨人が来ても対処出来るように。

(ひとまず何事もなく壁は登れた)
(後のことはピクシスに丸投げして)
(アタシは巨人の討伐に戻った)