そんな運命力尽くで捻じ曲げてやる。section.4【進撃の巨人】 (ページ11)

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とにかく、あの巨人を邪魔しないようにしつつ、見失わないように一定の距離を保ちながら追っていく。

「(憎悪…だろうか)」

あの巨人が巨人を倒す時の表情が、憎しみに溢れている気がする。なんでかは分からないけど、巨人に対して何か思う所があるのだろう。気持ちは分からなくも無いが、お前も同じ巨人だろと言いたくなった。

「(巨人のうなじを狙ってる。奇行種にしては、頭が良いのか)あるいは」

人間。その2文字が浮かび上がり、すぐに捨て去った。我ながら馬鹿げてる。でも、あの奇行種は同じ巨人判定されていないのか、通常の巨人共がどんどん奴に集まっていってる。最初は何とか倒していたが、限界なのだろうか。

「まずいな」

両腕を失った。アタシも出来る限り倒してはいるけど、追いつかない。もう諦めよう。そう決めて、後ずさった。その刹那、あいつが一体の奇行種を見つけ、物凄い雄叫びを上げながら突っ込んで行った。

「(何かの敵討ちか。凄い剣幕だな)」

まるで、その巨人に親でも殺されたかのような。何度も何度もそいつを踏み潰し、めちゃくちゃにした後、その奇行種は倒れた。

(蒸気が上がり)
(結局ちょっと変な奇行種だったのかと)
(その場を離れようとした)