そんな運命力尽くで捻じ曲げてやる。section.4【進撃の巨人】 (ページ2)

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怖いと思ってるのは、アタシも同じだ。今後、ミケは今まで通り調査兵団に居る。アタシが病気で死ぬより先に、殉職したらどうしようって。そしたらアタシは何を支えに生きれば良いのか分からなくなる。

「その心配を、今度はアタシがしてるって事を忘れるなよ」
「分かってる。Aも、長生きしろよ」

1秒でも、1分でも、1時間でも、1日でも長く。それが今の唯一の望みだ。俺の言葉にAは、「どうだかな」と曖昧な笑みを浮かべた。

「そろそろ戻るか。殆ど酔い潰れてその辺に転がってる頃だろ」
「酔い潰れる前に、自分達で部屋に行ってくれたら楽なんだがな」
「ほんとにな。起こすのもめんどくせぇ」
「先に忠告しておくが、くれぐれも蹴り飛ばすなよ」

最初は普通に起こすのに、中々起きないと容赦なく蹴り飛ばす。シンプルに可哀想だし、力加減を一切考えないから本当に危ない。

「あーまぁ、、、善処する」

思いっ切り目線を逸らしながら言ったAに、溜息を吐いた。

「お前の蹴りは下手したら死人が出かねないからな」
「それは言い過ぎだろ」
「割と真面目に言ってる」
「尚更言い過ぎだ」

(あれくらいで死人なんか出ねぇよ)
(本人に自覚が無い時点でダメだな)
(アタシだって手加減くらい)
(してないだろ)
(……ちっ)