【銀魂】甘党教師と秘密の関係を。5

139　[オレンジ色のアホ毛、再び。] ページ19

コンコン。



桂「失礼します」


礼儀正しくそう言って桂は扉を開けた

桂「先生。
Aが頭痛いらしいので診てやって下さい。」

高杉はクルリと椅子の向きを変えて扉の方に体を向けた

桂「じゃあな、A。」

そう言うと桂は扉を閉めた。

高杉「ま、座れや。」

白衣のポケットから聴診器を取り出すとそうAに言う

A「…はい」

高杉「背中向けろ。」

大人しくAは高杉に背を向けた

高杉「音聞くから捲るぞ」

A「…どうぞ」

制服のシャツを捲ってAの背中に聴診器を当てる

それは一瞬の出来事。

高杉「ん、もういい。」

虚ろな目でAは高杉を見る

高杉「…そんなふわっとしてっと銀八に食われるぞ」

目を細めてククッと喉を鳴らして笑う

その言葉にAは目を見開く

A「食べられるわけないでしょっ」

高杉「どーだろな？
ま、それはどうでもいい。」

ゆっくりと椅子から立ち上がると
保健室に設置されているベッドに座った

高杉「ほら、寝とけ。」

ベッドをボフボフと叩く

A「すいません…いつも…」

高杉「別に。これが仕事だしな。」

口元を少し緩めては寝転んだAを見下ろした






そんな時だった



ガララララ…。






高杉は目を細めて眉を少し寄せた



何故なら扉が開いたのではなく



窓が開いたからだ



高杉「何しに来た。」

鋭い目付きで保健室の床に着地した人物を見る

？「やだなぁ、そんな怖い目付きで見ないでよ。」

高杉「何しに来たか訊いてんだよ。」

？「遊びに来た。」

ニコニコと笑うそいつは丸い回る椅子に座る

高杉「学校はどうした？神威。」

神威「脱け出しちゃった」

舌をちょっと出しては笑う

高杉「可愛くねーよ」


呆れたように神威を見ると立ち上がり窓を閉めた


神威「あ、Aちゃんだ」

高杉「あ？」

高杉は方眉を上げてAに近付いた神威を見る

高杉「知り合いか？」

神威「まぁーね。」

楽しそうにAの寝顔を眺めながら話す神威

高杉「へぇ。」

神威「それにしてもさ、可愛いよね。この子」

高杉「狙ってんのか？」

高杉は白衣のポケットから煙草を取り出す

神威「うん、ちょっとね」

高杉は煙草に火を点けるとふぅ…と吐いた

高杉「やめとけ、そいつには先客がいんだ。」

神威「へー。誰？」

高杉「銀八。」

神威「なるほどね…
でも、隙間があるならいけるよね」

高杉「俺に訊くな」

高杉は壁によっかかるとため息混じりにそう返した。

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