先生、私の気持ち気づいてよ…【名前変換オリジナル】

3話 教師 ページ5

引っ越しの挨拶も終わり、愈々入学式の日がやってきた

真新しい制服を着るのは、何だか心が踊ってしまう

行ってきます、と一言呟き家から出た

出た途端に春という暖かい風が吹いて来て心地好い

すると同時に隣の部屋からも出てきた


「あ、おはようございます」

「ん、おはよ」


鍵を閉めながら、安定の営業スマイルで答えてくれる蓮さん

黒いスーツで身に纏っている蓮さんは、とても良く似合っている

…もしかしてこれからお仕事かな？

…にしても蓮さん、スーツ似合いすぎでしょ。ホントに格好いい…

って、私なんて事思ってんだ！？


「奥田さん、これから高校に行くよね？」

「えっ！？あ、そうですけど…ってか何で知って…」

「ん？いやだって俺、教師だし？何か聞いた事のある名前だと思ったら…新入生なんだもんね」

「ええっ！？きょ、教師だったんですか！？」

「そうだよ？あ、言って無かったっけ？」

「聞いてませんよ！？」


ごめんご、と軽く謝る蓮さん

蓮さん…教師だったのか。だからスーツとか着てる訳ね…

どっかのサラリーマンかと思った

…でも先生にしては若そうな顔してるし、何より顔が整っているし？

学校に行ったら絶対モテてるよね？蓮さん

途端、再びチクッと軽く痛んだ私の胸。

心も何だかスッキリしないし…この前から一体何なんだろ


「じゃあ学校まで一緒に行く？ってか一緒に行こうよ」

「良いんですか！？」

「えっ…う、うん良いけど…凄い張り切ってるね？そんなに学校楽しみなの？」

「そりゃあ勿論ですよ…！」


蓮さんが同じ学校の先生だと知ったら、余計楽しみになってきちゃった

…でもその学年の先生だと良いけどなあ

もし2年生、3年生担当とかだったら話は別だけど…


「じゃ、俺の車乗って？これからは学校まで一緒に行こうよ」

「は、はい！」

「ふふ、ホントに張り切ってるね」


蓮さんの車に乗り、そのまま学校へと向かっていった

当たり前だけど、車の中の匂いは蓮さんの匂いだけで。

どんどん自分の心拍数が速くなって、熱も籠っているのが分かる

…此のまま、学校着かなくても良いのに。

なんて思っている自分もいる訳で。

4話 優しい彼→←2話 出会い

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