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Aside
月明かりが道を照らす頃。
私はバスを降りて、家までの道を１人で歩いていた。
今日は珍しく千羅くんの方が早くお仕事が終わったから、先に帰ってもらっている。
私の仕事も思っていたより早く終わったから、すこしだけ待ってて貰えばよかったかな、なんて。
「今日は志麻くんが泊まりに来てくれるで！」ってすごい嬉しそうにしてたよね。
本当に目をキラキラと輝かせて、可愛かったなぁ。
「あれ」
ドアを開こうとしたが鍵がかかっており、開けることが出来なかった。
志麻さんは鍵を閉めるくせがある人なのかな？
鞄の中から千羅くんとお揃いのストラップがついている鍵を取り出し、ドアを開ける。
そこには見慣れない靴が置いてある。
これが志麻さんの靴か、と納得した。
横に赤いパンプスを揃えて並べ、手を洗ってからリビングへ向かった。
二人ともお酒飲むよね、おつまみ作ろう。
なんて考えながらリビングのドアを開けると……
「えっ……？」
そこに千羅くんの姿はなかった。
代わりに志麻さんが一人いるだけ。
「あ、センラさんの彼女さんやね。お邪魔してます」
志麻さんは私に向かって軽く会釈をした。
どうして千羅くんが居ないんだろう、という疑問を抱くよりも先に、志麻さんのその容姿に目を奪われてしまった。
見惚れたとかそういうわけではない。いやもちろん見惚れてしまいそうなくらい整った容姿をしていらっしゃるけど……そういう問題じゃないんだ。
志麻さんとこうやってきちんとお会いするのは初めてだ。
もちろんライブでたくさん見させていただいているけれど、ほとんど坂田さんを見ているからソロ曲以外で志麻さんをまじまじと見ることはない。
だから気が付かなかった？いやまさか、そんな。
「先輩、ですか……？」
小さな声でそう呟くと、志麻さんは驚いたように目を見開いた。
「え、俺のこと、覚えてるん？」
彼は一瞬だけ嬉しそうな表情したあと、なんとも言えない複雑そうな顔になった。
「覚えてますよ、だって、初めて告白してくれた人でしたから。……志麻さんこそ、私のこと覚えてくださったんですね」
「そりゃ、初恋の子やからね」
初恋の子、と言われ申し訳なくなって顔を歪める。
何年前なのか思い出せないほど前のことだけれど、私はお気に入りのカフェで時折見かける男性に告白され、そして断った。
彼がのちに有名歌い手になるなんて……人生何があるかわからないものだね。
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響 - これからも頑張ってください！長文失礼しました。（続きです。初めてこんなにコメント書きました(笑)） (2022年3月2日 17時) (
レス) id: 7b474202c0 (このIDを非表示/違反報告)
響 - 日替わりのほうで予告を見て読ませていただきました！語彙力ないのでうまく伝えられるかわかりませんが一つ一つのお話がしっかりしていて話の展開も全然急じゃないのに飽きなくてすっごくいい作品でした！個人的には番外編の志麻さんが出てくるお話が好きです（笑） (2022年3月2日 17時) (レス) @page44 id: 7b474202c0 (このIDを非表示/違反報告)
坂ちゃん(プロフ) - やばい。すげぇ似てる。私、恋人いるんですけど、坂田家なんです。その上恋人の好きな色は黄色... (2018年12月24日 11時) (レス) id: 2e3d2564c8 (このIDを非表示/違反報告)
せらてゃ - 全て読ませて頂きました！！小説読んでて初めて笑いましたwwおもしろいとこがたくさんあって笑っちゃいましたwもうかわいかったです！！これからも頑張ってください（＞＜） (2018年11月25日 1時) (レス) id: 838c277702 (このIDを非表示/違反報告)
ほわいとふぃっしゅ(プロフ) - つぼみさん» そのように言っていただけて本当に嬉しいです……。少し先になってしまうのですが、坂田さんの短編を書かせて頂きたいなとは思っているので、気長にお待ちください！！ (2018年10月29日 18時) (レス) id: b3ad7ee62f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほわいとふぃっしゅ | 作成日時：2018年9月8日 22時
