【センラ】コイビトモダチ

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「言われてみれば、なんでだろうね！泉の方がずっと一緒にいるのに。ねぇ、泉？」

「え、まぁ…うん…。俺に振る？」

「ははっwごめんごめん。わかんないよね。
　まぁ、泉は『友だち』だから。結婚とか全く考えられないや。」

「…せやね。『友だち』やし。」


思っていた通りだったけど、はっきり口に出されるとやっぱり悲しくて。左で申し訳ないオーラを出しているうらたんに机の下でデコピンして誤魔化す。

大丈夫。うまく笑えてる。俺、俳優できるんちゃう？ってくらいに。
俺に反して、暗くなっていく2人の表情。もー、俺が笑っとる意味ないやーん。


「悠くん、そんな心配そうな顔しないで？ちゃんと…その…好き、やから。」

「ほら〜！うらたんのせいでイチャつき始めた〜も〜。」

「え、えぇ〜？俺のせいですか？」

「A急にそんなこと言わんといてや…びっくりした…」

「顔赤すぎやろw中学生かw」


「…結婚しても、このままがいいなぁ。」


皆のテンションが戻った中、すでに顔を赤くしたAが呟いた言葉に目を丸くした後、3人同時に噴き出す。


「ははっwそれでいいん？」

「というか、もう結婚してるんでしょう？w」

「そうだよ、A！w 婚姻届出したでしょ！w」


急に変なことを言い出すAはいわゆる天然なのだろう。まぁそんなところも可愛い…なんて人の嫁に言うのはどうかと思うが、こっちが先やし。
とか、まだそんなことを思っている俺は重症。女々しすぎるやろ、なんて自分にツッコむ。


「え…そこは皆、『そうですね…』ってなるところやん！もー、ここから出会った時の話に持って行こうとしてたのに〜…。」

「やっぱりw」

「じゃあ、そろそろ解散ですか？」

「そうやね〜。」

「そういえば、2人って家どないするん？」

「来週の休みに引っ越しする。手伝いに来てくれてもいいんよ？ん？」

「いやでーす。サカイに頼んでくださーい。」

「アート派でーす。」



なんて、たわいない会話を交わしながら帰路に就く。
こんな時間が続けばいい…って、Aと同じこと思ってる今日の俺は、やっぱり女々しい。


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