初恋は実らない【センラ】 (ページ45)

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「湯野愛華(ゆのあいか)。

彼方さんのファンの中でも特にタチが悪いって有名なんだ。
彼方さんに近づく女子は手段選ばずにイジめるって聞くよ」

「……え」

私、彼方くんに近づいてる……？

私がそう思ってなくても、湯野さんが近づいてるって思ってたら……。

そう考えるとちょっと怖くなってくる。

さっき睨まれたし……私、イジメられるのかな。

イジメられたらどうしよう……。

「大丈夫だよ、Aちゃん。
Aゃんは彼方さんと前に出て話してるけど、それはAちゃんのせいじゃない。

決めたのは周りなんだからさ?」

そう、だよね……。

私が彼方くんと前に出てるのは、委員長と副委員長だからだもんね……！

それに、私が彼方くんのこと好きなのはバレてないだろうし?

LINEのことだって、最初にちょっとやってからしてないし?

大丈夫、だよね……？

いざとなったら、結奈だって折原先生だって、真冬くんだっているんだし！