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…なんていう色っぽい声がすぐ耳元で聞こえた。



「はぁああ!!??」


私はそんな意地悪な笑みを
浮かべた先生を
思いっきり睨み上げた。

でも、身長差がありすぎる上に
かなり赤面していたと思われるので
先生に対してダメージはゼロに等しい。


「もっ、もう!!
離れてください!」

そう言うのに
先生は全然離れてくれなくて…。

最後に止め(とどめ)の一言を
私に投げかけた。


「お前、今日から俺の部屋で勉強な」


そう言って私の耳にふっと息をかけた。


「ひゃぁっ」


へ…変な声がでたぁ!!!


「お前、ちゃんと俺の部屋来いよ?
逃げたらそれだけじゃ済まさないからな…」


そう言う先生の笑みは
意地悪な笑みじゃなくて
悪魔の笑みにしかみえなかった。


でも、勿論私は
そんなの認めたくなかったので先生に反論する。


「だったら、
放課後、教室とか此処でやればいいじゃないですか!!」


「ばーか。
 俺は学校での時間をAに使ってやるほど
 暇じゃないんだよ。

 かと言って
 お前にこれ以上数学の成績下げられたら
 お局に嫌味程度じゃ済まされねぇんだよっ」


先生は盛大に溜め息を吐き
部屋の中央にあった
黒いソファに腰掛ける。

たぶんお局っていうのは
さっき言っていた学年主任だと思われる。


「・・・・・」

な、何も言えない。

残念ながら24点なんてしょうもない成績を
取ってしまったのは私なので、仕方がない。


「文句なんてないよな?」

そう言いながら笑ってる先生だけど、
全然笑ってるように見えない…。


「…わかり…ました。」


私は不貞腐れながらも了承する。


「時間は夜の八時ね?」

先生は新しい煙草に火を点けると
逃げるなよ、と再び付け加えた。

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作者名: x他1人 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年9月8日 19時

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