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「ちゃんと呼んだら返事するよーに」
そう言って、先生は二つ折りにした小テストの用紙を手渡してきた。
「は、はぁ…」
あれれ。
やっぱり変化なし。
私の気にしすぎ?
先生は終始ニコニコとしているので、私はキョトンとしながらも用紙を受け取る。
「・・・・・」
私は自分の席に戻り静かに椅子に座った。
うん。大丈夫、大丈夫〜
って!!
こっ…これっ!!!!
テストの用紙を一通り確認すると、私の目にありえない物が入ってきた。
「…んなっ!!?」
その事実に驚きを隠せない私は、思わず間抜けな声が出た。
「どうかしたか?秋川」
先生は未だにニコニコとしているけれど、私にはもうその笑顔が悪魔のような笑みにしか見えなくて思いっきり睨みながら、返事をした。
「何でもありませんっ!!!!」
しかも、ムカついた私は声のトーンが少し大きくなって教室中に響いた。
そんな私を見た先生は、明らかに顔が引き攣っていて笑いを耐えているのがすぐにわかった。
私はテスト用紙の右端をもう一度見た。
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