二元恋立方程式【まふまふ】 (ページ2)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:26,241 hit

第６章　お仕置きとキスページ2

｢はぁ～あ､何か最近疲れる事が多いな…｣

私は､髪の毛をドライヤーで乾かしながら､一人呟く｡

折原君の件もそうだけど…｡

何よりも今から先生の部屋でスパルタ勉強会だ｡
しかも､お仕置き付き｡

何か､この部屋に越してきてから精神的ダメージを物凄く受けてる気がするな…｡

何回吐いたかわからない溜め息はドライヤーの騒音で掻き消された｡

無意識に時計を見ると…

｢嘘!!もう過ぎてる!!｣

いつの間にか八時を過ぎている事に気付いた｡

まだ乾き切っていない髪の毛など気にせず上着を羽織ると隣の部屋へと急いだ｡

少し遅れてしまった事に焦りつつ､先生の部屋のインターホンを恐る恐る押す｡

先生､絶対怒ってるよ…｡

私は今の先生の姿が容易に想像できた｡

｢A？｣

何故か､部屋の中に居る筈の先生が近くにあるエレベーターから降りてきた｡

｢え…あれ…先生？｣

私は先生の突然の登場にキョトンとしてしまった｡

先生は明らかに学校帰りの格好で少し疲れ気味の顔をしている｡

｢あ～ごめん､もうそんな時間だった?｣

そう言いながら､鍵を解除しドアを開けると"入れよ"と私を部屋の中へと促す｡

｢先生､今帰ってきたの？｣

｢え｡敬語使ってないじゃん｣

先生は靴を脱ぎながら､私を振り返る｡

ていうか､気にする所そこ…？

私の質問は無視ですか？

半ば呆れつつ私は部屋へと上がる｡