車内 ページ33
黒塗りの車、私とアカギさんは後部座席に座っていた。
鮮やかなネオン街を通り過ぎ、先程の「石川さん」が口を開く。
「……それでよお…アカギ、
その子…見るからにまだ学生じゃねえか
…一体どういう関係なんだ？」
アカギさんと居る時、出会った人は口を揃えてこう言う。
聞き飽きた言葉だった。
けれど、それほどアカギさんが女性と居るのが珍しいのだろう。
少し複雑な気持ちになり、俯きながらアカギさんを盗み見る。
「石川さん、おもしれえんだよ、コイツはね……」
待ってましたと言わんばかりにクスリと笑う。
嫌な予感。
「オレにほ…」
「ま、待った！！！！！」
的中。
こう見ず知らずの大人にバラされてしまうと、どうしようもない。
アカギさんが言ってしまうまでに私は言葉を塞いだ。
「………なんだ？」
石川さんが不思議そうな顔をしてミラー越しで私を見る。
「……言っちゃダメです」
アカギさんに耳打ちする。
「………クク、…そうかい」
アカギさんはさっきとは別の笑みを零し、話を切り替える。
「…まあ、ただの知り合いって事にしとこう…
で、川田組長はオレになんの用なんだ？」
「く、組長！！？」
思いがけないアカギさんの言葉に耳を疑う。
「何だあ？そこの子、知らないで付いてきたのか？」
石川さんの呆れた声。
「アカギさんってまさか……ヤクザ…」
しかし私は石川さんの言葉など耳に入らず、ただただ隣のアカギさんに目を向けた。
「クククッ…！こりゃいいや…！
そう思うか？」
「………いえ…」
これまた可笑しいと笑うが、私はすぐに否定した。
「だってアカギさん、ふらっと居なくなるし、向いてなさそうって言うか……」
「そりゃ言えてるな
ま、そういうこった……」
ヤクザなんかになる気はさらさらないと付け足し、タバコに火をつける。
「…お前も覚えているだろう、…浦部を。
アイツに関連した話だ。
藤沢組長も来ている……何やら大層な話をするらしいが……」
石川さんは深妙な顔つき。
「浦部」「藤沢組長」
とにかく私には分からない話。
私、付いてきて良かったのかな…と今更思う。
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戦犯にわか(プロフ) - ハピネスゾンビさん» 天さんももっと活躍させたいんですよね…！（笑）研修旅行ネタもお楽しみに…！:-)続編もできたのでよろしければどうぞ！ (2016年3月30日 11時) (
レス) id: 26c8f236c5 (このIDを非表示/違反報告)
ハピネスゾンビ(プロフ) - 戦犯にわかさん» 天さんあかんｗｗｗそしてちらつく研修旅行に既にワクワク...！ (2016年3月30日 10時) (レス) id: 8aead49c71 (このIDを非表示/違反報告)
戦犯にわか(プロフ) - ハピネスゾンビさん» ひいい…嬉しいお言葉…！！これからもちょくちょくイラスト載せようと思います…！ひろにはこれから頑張ってもらいますね！もちろんカイジにも…(小声) (2016年3月30日 0時) (レス) id: 26c8f236c5 (このIDを非表示/違反報告)
ハピネスゾンビ(プロフ) - ひろゆきに期待が高まる...。そしてイラスト拝見しました、絵画かと思った...これは想像しやすくてありがたい...！！！ (2016年3月30日 0時) (レス) id: 8aead49c71 (このIDを非表示/違反報告)
ハピネスゾンビ(プロフ) - 戦犯にわかさん» ってことは両思いワンチャンですかね？！？！あああもう続きが気になってしょーがない！！戦犯さんとこの小説に感謝です... (2016年3月29日 12時) (レス) id: 8aead49c71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戦犯にわか | 作成日時：2016年3月24日 3時
