先輩からのお誘い ページ10
「いや、でも…」
高2の先輩女子もきっといっぱいいる。
嫌な思いをするのは、目に見えてる。
「イブに野郎だけなんて、つまんないじゃん。
Aちゃんも来てよ」
「…男、だけ?」
「あ、女子マネはいるけど」
てことは…
「…もしかして、サッカー部の?」
「うん、そーだよ。
あ、Aちゃん、用事ある?」
きっと、奈々たちにこのことを言ったら
絶対行け、って言われる。
むしろ行かないと怒られそうな気もする。
でも、自分で自分の気持ちをコントロールしなきゃいけないような気がした。
…先輩を今以上に好きになるのは、怖い。
「一人だけサッカー部じゃなくて、変じゃないですか?」
確かにそうだね、と言ってくれるのを期待した。
そうすれば断れたのに。
「そんなことないよー
今年は史人が来れないから、史人の代理ってことで。
Aちゃんが来てくれたら、みんなも絶対喜ぶよ」
“お兄ちゃんの代理”だなんて言い訳ができちゃったら、
断る理由もなくなる。
「…私が行ってもいいんですか?」
「Aちゃんだから、来てほしいんじゃん」
先輩の言葉は、一つ一つが、気持ちを揺さぶる。
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作者名:まな | 作成日時:2012年8月24日 16時