プレゼント ページ24
｢ん?｣
振り返った先輩は、優しく微笑んでいる。
なぜかわからないけど急に切なくなって、
胸がきゅっと鳴った。
｢送ってくれた、お礼です｣
クリスマスカラーにラッピングされた袋を、不思議そうに受け取る先輩。
｢…もしかして、クリスマスプレゼント?｣
なんだか恥ずかしくなってきて、小さくうなずいた。
｢まじで!やったー!
開けていい?｣
｢気に入るといいんですけど…｣
さんざん悩んだ末、ネックウォーマーにした。
部活中も使えるし、多分いくつあっても困んないだろうし。
｢あ、ネックウォーマー!
ちょうど買いかえようと思ってたんだ!
気に入ったよ、ありがと!｣
先輩はオシャレって聞いたから、心配だったけど。
…まぁ、仮に気に入らなくても喜んでくれるよね、先輩はそーいう人だもん。
でも、私のあげたものでこんなに喜んでくれるのって、純粋にすごく嬉しい。
｢じゃ、俺からもプレゼント｣
｢え…｣
先輩がくれた、小さな包み。
開けると、くまのキーホルダーだった。
…どこまでも、私は“妹”扱いだな。
でも…
泣きそうなくらい、嬉しい。
｢これ、私に…?｣
｢他に誰がいんの(笑)｣
私のために、選んでくれたのかな。
｢タイミングなくて、渡すの諦めてたんだよね、実は｣
苦笑する先輩、
白い息、
静かな空気、
くまのキーホルダー。
全部が、サンタさんからの贈り物に思えた。
｢Aちゃん、
メリークリスマス!｣
先輩の言葉、一つ一つも。
ーーーーーーーーーーー
今の季節とは真逆のクリスマス、
長々と引っ張ってしまいすみませんでした(;´｀)
これからもしばらく冬ネタですが
お付きあいお願いしますm(_ _)m
ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名：まな | 作成日時：2012年8月24日 16時
