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一枚のユニフォーム ページ3
県大会準決勝。
去年はここでPK戦の末に敗れ、ベスト4で終わってしまった。
サキ「ねぇA、あれ、気付いてた?」
キックオフ直前、サキが唐突に味方ベンチを指差して言った。
「え?」
見ると、ベンチの一番端の席に、一枚のユニフォームが掲げてあった。
「あ…」
それは、お兄ちゃんが着ていた背番号7のユニフォームだった。
サキ「私ダメだね、一回戦から試合見てるのに、全然気がつかなかった」
私も…準々決勝の時は、気づかなかった。
『史人のために、ゴールするから』
先輩の言葉、信じたい。
『絶対勝つ』
って断言してくれたから、きっと、大丈夫だと思う。
ピーッ
キックオフの笛が、鳴った。
ラッキーアイテム
革ベルト
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作者名:まな | 作成日時:2012年8月24日 16時