千の夜をこえて (ページ42)

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ep.42 ページ42

山崎 side

＂ほらノック行くぞー！＂

＂さぁこーい！＂

山本「颯一郎？」

「…」

山本「やっぱり！え、野球辞めたの？」

「…関係ねーだろ」

山本「そういうとこ！ほんと変わんねーよな」

「……は？」

山本「すぐ逃げるとこ？だから、甲子園もいけねえし周りにバカにされんだよ」

～

ちひろ「お兄ちゃん」

「何だよ…」

ちひろ「Aちゃんに謝ってよ絶対」

「勝手に人いれんな」

ちひろ「はぁ……」

＂速報です。先程、〇〇町付近で刃物をもった男が女子高生を切りつける事件が発生しました。女子高生は腕をきりつけられたの事で命に別状はないとのことです。尚、犯人は逃走中です＂

〇〇町…

「ちひろ、あいつは？」

ちひろ「帰ったけど」

「どうやって？！」

ちひろ「歩いて帰るって…」

「？！？！」

ちひろ「お兄ちゃん？！」

～

『…言い過ぎちゃったかな…。私も人のこと言えないのに…謝った方がいいよね…明日、明日謝ろう…』

男「……」

いた！！！！

あいつの後ろを歩く明らかに怪しい男

やべっ…ナイフ持ってる

俺は走ってあいつの元へむかった

『…あ、忘れ物した』

バカ！止まんな！！

男「？！？！」

「A！！！」

『？……？！？！？！』

……

男「……」逃

「……ってぇ…」

『…血が……血が出てる……』

～

-病院-

ちひろ「お兄ちゃん！」

「…」

『ちひろちゃん、ごめんね。私を守ろうとして怪我しちゃったの…』

ちひろ「……良かった…2人とも無事で…」

帰っていいって事になって病院を出た

犯人はすぐ掴まった

すぐ捕まえられるならもっと早く捕まえろよって感じだけど

ちひろ「タクシー呼んでくるね」

『…ごめんなさい…』

「…別にお前のせいじゃねーから」

『……偉そうな事言ったし…それなのに助けてもらって…』

「…彼氏いねえんだったら兄貴でも呼んで帰れ。特に夜道は。あの通り物騒だし」

『……彼氏いないは今言わないでよ…』

「っふ笑笑」

『笑わないで下さい…傷えぐられた……』

碧「A！」

母「A！良かった～」

父「はぁ…よかった」

『…ごめんなさい』

…

ちひろ「…いいね家族って」

「…帰るぞ」

ちひろ「……」