千の夜をこえて (ページ37)

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ep.37 ページ37

-学校-

ソラ「Aちゃんおはよ！」

『おはよ…』

ソラ「どうしたの？」

『…律くんと連絡取れないの』

ソラ「ぇ…？」

『お兄ちゃんに言ったらいきなり電話切られたし、靴箱見たけどお兄ちゃんまだ来てない』

ソラ「…」

何かあったのかな…

上田「A！！！律が…」

？！？！？！

～

『…何これ…』

サッカー部の部室の律くんのロッカーは綺麗に片付けられていた

上田「…手紙が」

＂何も言わずに辞めてごめん。

みんなとサッカーできた毎日めっちゃ楽しかったわ！！！

ほんまにありがとう！＂

『……』

上田「家庭の事情で兵庫に帰ったらしい。サッカーも辞めるって」

『…嘘でしょ？ねえ、嘘だよね？サッカー辞めるって…代表選ばれたんだよ？？』

上田「……先生も止めたらしいけど無理だったって」

その時部室のドアが開いた

お兄ちゃんだった

上田「碧！」

『ねぇどういうこと…？お兄ちゃん知ってたの？』

碧「……今日行くとは知らんやった……」

『でも、いずれこうなることはわかってたんでしょ？！』

碧「……ごめん……」

『…何で言ってくれなかったの？！？！？！何で！！！』

碧「……ごめん……」

『……妹の幸せを願うのが兄の役目って言ったじゃん！！！！！こんなの幸せじゃない！！！！！』

碧「……ごめん……」

『……何で………ねぇ……なんで……』

上田「…」

ソラ「…」

お兄ちゃんは

＂ごめん＂

ただそういうだけだった