act.15(side.赤) ページ16
高級そうなお店は苦手なら、今度は定食屋かなとポロッと零せばAさんは顔を赤くして狼狽えている。
やっぱり、Aさんは可愛らしい人だと思う。
感覚で言えば、ラウールや康二に対してのものと似てる。
似てるけれど、その違いが分からないほどもう幼くはない。
でも、女性として気になっているとはっきり言うには俺はまだ彼女を知らなさすぎる。
だから、知りたい。
何が好きで、何が嫌いなのか。
何が得意で、何が苦手なのか。
たぶん彼女は俺がこんな風に考えていることすら気づいていないんだろう。
店員さんにお互いの注文を告げた後に、改めて彼女をみると目が合った。
『え、えっと。
何か変ですかね......？』
「いえ、変なところなんかひとつもないですよ」
変なところなんてひとつもない。
そう告げれば、赤い顔で困ったように片手で頬に触れている。
どうやらそれが彼女の癖らしい。
彼女の赤い顔を見ているのもいいけれど、あまり意識させるのも意地悪だろうから。
監督である彼女に会えたら、話したかったことを口にしてみた。
「ところで、亀梨くんが出演してる映画見ましたよ。
迫力あるアクションに、繊細な感情の表現が素晴らしかったです」
『あ、ありがとうございます！
でも、あれは亀梨さんの演技が凄かったんです......！
亀梨さんだけじゃないですよ!?
他のキャストさんも凄くて......！』
どうやらこの話は正解だったらしい。
緊張しているのか固まっていた彼女は当時の事を詳しく教えてくれる。
彼女の緊張も徐々に解けながら亀梨くんの話も聞ける。
さらには、彼女がいかに役者中心に作品を考えているかがわかれば本当に役者思いの監督なんだなと改めて知ることが出来た。
他の出演してくれたジャニーズの先輩の話も聞かせて貰っていれば、
彼女の頼んだリゾットと自分が頼んだタコときゅうりのイタリアンサラダが運ばれてきた。
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Beniimo0208(プロフ) - >みなみ様 コメント及びご指摘ありがとうございます。こちらの確認不足でしたので、修正させて頂きました。今後も見守っていただきますと嬉しく思います。 (2021年1月17日 15時) (
レス) id: 7085968988 (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 続きが、気になります。27話が、抜けてます。 (2021年1月17日 10時) (レス) id: 34a5132cfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅芋里芋薩摩芋 | 作成日時：2021年1月13日 5時
