拾って、掬われた【snr】 (ページ3)

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ふたつページ3

いやいやいやおかしいでしょ。なんでお人形さんみたいなイケメンがダンボールの中で窮屈そうに体育座りしてんのさ。それ、犬とか猫とかが入ってるやつじゃん。

よく見たら御札貼ってあるし…え、キョンシーのつもりってこと？モニ◯リング、？

いろんなことを頭に巡らせていると

「おねぇさん？」

『え、は、はい』

不意に呼ばれて返事をしてしまった

「僕のこと、拾ってくれませんか？」

え、拾うってなに、このお兄さんお家ないの？そういうこと？

『あ、あの、帰るとこないんですか』

「そうなんですよ。ここには」

ここには？日本にはってこと？その割には日本語めっちゃ話せてるけど…

「だから…拾ってくれませんか？」

不思議なお兄さんが、首を傾げて琥珀の瞳で見つめてくる

その綺麗な瞳に見つめられて、なんだか酔いが回ったような感覚になる

『い…い、ですよ』

気がつけば承諾してしまっていた