【あんスタ】僭越ですが！《七種茨》（１５）［完結/続編あり］

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茨のことを尋ねたAさんに


ナギ先輩が答える。









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乱「どこかに行ってしまったみたいなんだ」









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「どこか…？」









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首を傾げるAさんに


ナギ先輩は続けた。









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乱「探して来て欲しいな、Aさん」









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「えっ…」









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乱「大丈夫、君ならすぐに茨を見つけられる」









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乱「それに“あの曲”は、茨が持って来たものなんだ」









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乱「だから感想は、茨にも伝えてあげて欲しい」









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「…………、」









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Aさんに優しく微笑みかけるナギ先輩。









そんなナギ先輩のことを、


ジッと見つめるAさん。









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そして。









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「…わかった、」









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Aさんは楽屋を出て行った。









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巴「…ねぇねぇ、」








巴「Aちゃんの目が赤かったのって…」








漣「泣いた…からじゃないスか、ね」








巴「何だか僕たち、悪いことをしちゃったのかなぁ…」









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Aさんがいなくなり、


眉尻が下がるおひいさんを見て


思わず俺も言葉尻が濁る。









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けど、そんな俺たちの気持ちを


払拭してくれるのは、


やっぱり“頼れるリーダー”で。









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乱「涙は必ずしも、悲しい時にだけ流れるものじゃない」









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乱「Aさん自身も、」








乱「それはよく、わかっているはずだよ」









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そう言ってナギ先輩は、


今度は俺たちに向かって


柔らかく笑った。









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