恐ろしい 土方side ページ8
土方side
土「一気に畳み掛けろオオオ！！！」
壊れかけのドアを蹴破り、俺達真選組、そして万事屋の野郎は敵のアジトに足を踏み入れ、そのまま刀を握りしめて駆け出した。
俺の言葉に隊士達が「おおお！！」という声を上げ、その場は殺気で包まれた。先程まで呑気に過ごしていたのであろうテロリスト共は、突然の俺達の登場に酷く狼狽えている様子だった。だが、流石というかなんというか、直ぐ様奴等も刀を構えては俺達を攻めに来る。大袈裟ではねぇが巨大な組織なだけに、それを纏め上げている大将ももどうやら頭が切れる野郎らしい。
目の前に立ちはだかる敵を次々と斬り伏せていく。銀色を振りかざしてくるのを自身が持ってる銀色で制し、ソイツの腹に蹴りを入れて間髪入れずに刀を弾き飛ばして斬る。
斬って斬っての繰り返し。早くも隊服や顔には返り血がついていた。突入するやいなや斬りあいになり、既にその場は鉄の匂いに満ちていた。
敵「オイ！！どういうことだ！幕府の犬が動いてるなんて聞いてねーぞ！！」
敵「裏口からも来やがった！！」
どうやら総悟率いる一番隊も突入に成功したらしい。
「っりゃああああ！！！」
と、その場には似つかわしくない高くて鈴のような声が耳に届いた。いつもならこんな戦場で聞くことのなかった声は、今回で討ち入りを初めて経験する奴のものだ。一瞬、その声を不審に思うも、すぐにソイツの存在を確認する。
「っ、よいしょオオオ！！！」
…ここでその声を上げるのかと言いたくなる叫びを響かせ、敵に立ち向かって行っているのは、俺の直属の部下、副長補佐のAだ。
土「A！よいしょオオオはねぇだろ！！」
「なんで叫びにも文句言われないと、いけないんですかっ！！」
刀を右から左に素早く動かし水平斬りをくらわせ、背後に迫ってきた敵に反応し即座に振り返っては身体を捻らせながら目に見えない位の速度でソイツを斬り割いた。
…前に、Aが初めて真選組に来た日。俺と剣術で勝負した時にも思ったが、コイツは本当に、
土(並みの人間じゃねぇな…)
あの動きといい、刀の振り様といい、ずっと思っちゃいたがやはり、普通の人間ではないように思える。江戸の片隅の定食屋のただの看板娘だったとはとても思えない。もしAが、俺達と敵対する立場だったならば、
……考えただけで、恐ろしいかもしれねぇ。
今俺のすぐ近くで戦っているソイツが仲間であることになんとなく安堵しつつ、周りを見渡すと、もう既に何人かの敵がその場に倒れており、ここにいる連中の人数は減ってきたように思える。
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ピピコ - マイさん» 天才なんてとんでもないです…！！このシリーズのヒロインは私自身もお気に入りです^^ そう言って頂けて嬉しいです！！ありがとうございます！これからも少しでもお楽しみ頂けると嬉しいです！ (2017年7月5日 22時) (
レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - ピピコさん、天才です(^○^) 場面が思い浮かべやすいし、ヒロインさんもカッコいいし！続きも楽しく読ませていただきます(o^^o) (2017年7月4日 12時) (レス) id: ce3b99b0d3 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - ミンティアさん» こちらもまたありがとうございます！ミンティアさんのコメントはとっても励みになってます！どう転んで何処に着地するのか、私も全く分かりませんが、楽しみにしていただけると嬉しいです！ (2017年6月19日 19時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
ミンティア - かなり遅れてしまいましたが続編おめでとうございます！他作品と共に此方の方も勝手に応援させて頂きます！どうやって物語が転ぶのか気になります。更新頑張ってください。 (2017年6月19日 17時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - ハルさん» わ、わわ…！？ま、まさかあのハルさんからコメントを頂けるとは…！！うわ…！なんか嬉しすぎて手ぇ震えて文字打てない…！！(笑)応援まで頂けるなんて…！ありがとうございます！！私もハルさんのこと応援してます！！！ (2017年6月12日 20時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピピコ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時：2017年6月3日 21時
