盾 ページ20
どうしようだとか、何が正解だとか、何が最善策だとか、そんなことを考えるよりも先に私の足は床を蹴っていた。もう動き出したのなら、私の足は止まることを知りない。背後で土方さんの声が聞こえようと、私の足は真っ直ぐに進んでいく。
何発かの銃声が聞こえる。ザキと子供達のいる場所へと、男はライフルを乱射したのだ。速く。ライフルの弾がザキと子供達にぶち当たるよりも速く。私は刀を握り締めて思いきり床を蹴り、そして。
「うあああああああ!!!!!」
弾が彼らに迫るほんの直前。私はなんとかザキの前に立ち塞がり、全神経を研ぎ澄ます。目を瞑るな。瞬きすら許さない。何がなんでも護り抜け。
ガチイイイン!!ガチイイン!!という耳をつんざくような音が耳の奥にまで響く。弾を刀ではじく音だ。目を見開き、目の前の小さな鉄を見つめ、タイミングを計り、私の銀色でそれの軌道をずらした。
それでも男は奇声を発しながらライフルを撃つ。乱雑に、何処に狙いを定めるでもなく撃ってくるので飛んでくる位置は全く読めないのが厄介だ。でも、なんとかするしかない。後ろには、ザキと、子供達が居るんだから。
……私が盾になってでも護らなきゃ。
土「A!!!」
銀「A!!!」
何処かで土方さんと銀時の声が聞こえてくる。でも、それに構っていられる暇すらない。私はただ無心になって弾を見つめ、無機質な鉄をはじき続ける。
こんな小さな粒のような塊が、人を殺すまでの能力を持っているというのは、本当に恐ろしいものだ。
だって。
「…っ!!!!」
……この塊に一発でも身体を貫かれたりしたら、一貫の終わりになるのだから。
右足に衝撃が走った。ふと見てみれば、私の右足からは真っ赤な液体が流れ出していた。撃たれたのだ。足元だったから間に合わなかった。
幸い、ザキ達の方にまで行ってはいないようだ。
山「Aさん!!」
土方さんと銀時は、どうやらこれに乗じて私を殺そうとしているらしい連中に足止めされてこちらには来られそうになかった。必死に斬り伏せて私の元に来てくれようとしているけれど。
なら、一人でやるしかない。
敵「勝機だ!!いけエエエ!!」
私の深傷を見た連中は、私を殺ろうと斬り掛かってくる。銀色が、私に向かって飛んでくる。
*
こんなトコでアレですが、お気に入り登録100超え!ありがとうございます!!
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ピピコ - マイさん» 天才なんてとんでもないです…!!このシリーズのヒロインは私自身もお気に入りです^^ そう言って頂けて嬉しいです!!ありがとうございます!これからも少しでもお楽しみ頂けると嬉しいです! (2017年7月5日 22時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
マイ(プロフ) - ピピコさん、天才です(^○^) 場面が思い浮かべやすいし、ヒロインさんもカッコいいし!続きも楽しく読ませていただきます(o^^o) (2017年7月4日 12時) (レス) id: ce3b99b0d3 (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - ミンティアさん» こちらもまたありがとうございます!ミンティアさんのコメントはとっても励みになってます!どう転んで何処に着地するのか、私も全く分かりませんが、楽しみにしていただけると嬉しいです! (2017年6月19日 19時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
ミンティア - かなり遅れてしまいましたが続編おめでとうございます!他作品と共に此方の方も勝手に応援させて頂きます!どうやって物語が転ぶのか気になります。更新頑張ってください。 (2017年6月19日 17時) (レス) id: bb20e7ebdc (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ - ハルさん» わ、わわ…!?ま、まさかあのハルさんからコメントを頂けるとは…!!うわ…!なんか嬉しすぎて手ぇ震えて文字打てない…!!(笑)応援まで頂けるなんて…!ありがとうございます!!私もハルさんのこと応援してます!!! (2017年6月12日 20時) (レス) id: 0ec549c041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピピコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時:2017年6月3日 21時