【銀魂】己の行く道 貴方の背中【土方十四郎】

言い方 ページ11

50人……いや、もっとか。下手したら100人くらいはいるぞコレは。今までの経験、と言っても殆ど戦争での経験だけれど、気配で人数をなんとなく数えられる。が、ここまで多いと冷や汗も流れてくる訳で。いくら舞姫と言えど、渇いた笑いも漏れてくる訳で。だって仕方ないじゃない、人間だもの。


…と、そんな下らないモノローグを流している場合じゃないや。


土「そこを退け、通行の邪魔だ」

敵「悪いな、邪魔をしに来たんだよ俺達は」

銀「こんな大勢集まっちゃって、パーチーでも拓くつもりですかコノヤロー」

「パーチーって言い方はどうかと思う」


そんなどうでもいい突っ込みを入れつつ、成る程ね、と思う。恐らくこの一ヶ所にこれだけの人数を集めているということは、その先には私達に見せたくないものが存在するかもしれないということだ。護りが固い。最早「ここは見ないでください」と言っているようなものだ。


「まぁいいや、取り敢えず邪魔すんなら斬り伏せてくけど、いいの貴方達は。ファイナルアンサー？」

敵「古りーよそれ！！…ハッ、人数で言えば今のところこちらの方が有利なんでな」


そう言うと、ソイツは手に持っていた刀を鈍く輝かせながら私達の方へと向けてくる。…これは、もうお相手するしかないようで。


土「そういうことなら力ずくで行くしかねぇな」

「らしいですね」


私は思わず口角を上げた。多分土方さんも銀時も、同じような顔をしているだろう。


…これだけの人数を相手取るのは久しぶりだった。一瞬でも気を抜くことを許さない、血の匂いと殺気に包まれて神経を研ぎ澄ます。肩に乗せていた自分の銀色を、更に血に染める覚悟をしなければならない。


ー・・あぁ、やっぱり、血がたぎるわ。


敵「やれエエエ！！」


中心にいた男のそんな声を合図に、ソイツらは一気に掛かってくる。


土「全員斬り伏せろオオオ！！」


こちらも負けじと敵に向かって駆け出した。ダンッ、と床を蹴り、たったの一歩で敵の一人の目の前に躍り出てやれば、ソイツは目を見開かせて。


「はあああ！！」


ザシュッ、という音をたてては血しぶきが飛ぶ。続いて背後から迫ってくる敵にも回し蹴りをくらわせて牽制し斬る。斬って斬って、防いで防いでの繰り返し。


敵「相手にゃ女がいる！！まずはそっちから殺っちまええええ！！」


どうやら場違いな女である私は連中に舐め腐られているらしく。その声に一斉に私に掛かってくるソイツら。


……うわー、ムッカつく。

女だからって→←笑えない

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