【あんスタ】重い想い【天祥院英智】

ツッコミ症候群 ページ21

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「なぜ俺はここにいるんだ」



「『え？暇そうだったから』」









声を揃えてきた英智と神田に頭が痛くなる。





俺は生徒会副会長であり、紅月のリーダーでもある蓮巳敬人。





あんずは仕事をしているというので、不服だがあいつの代わりに俺がこの二人の様子を話そう。








休日を家でゆっくり過ごそうと思っていたところ、「けーいーとーくーん」『あーそびーましょー』という呼び声によって外に連行された。









『敬人、英智が急にごめんね』



「神田…お前、英智に全ての罪をなすりつけるつもりか…？俺のこと大声で呼んだだろう」



『今日はコートを買いに来たんだよ。英智が選んでくれるんだって』



「聞け」









今はスルースキルを発揮するところじゃない。




こいつ英智に悪い影響受けてないか？









「Aの買い物に付き合わないわけがないよね」



「付き合わないわけがなくない。帰っていいか」



「いいわけないよ。敬人……どうせ暇だろうから、僕達といよう？」









ね？ってそんなこと言われても俺は……おいその顔やめろ腹立つ。









『英智、どれが似合うと思う？』



「君なら何を着ても似合うよ。Aに着てもらえる服は幸せだね。けれど、Aの魅力に飲まれてしまって服自体が輝けないのが可哀想だなと常々思っているよ……」



「そういうのは余所でやれ」









見ろ、声をかけようとした店員さんが笑顔のまま固まってる。




あんな可哀想な方がいるか？





いや、いない。









『コート見てたらついでにブーツも欲しくなる……』



「僕が買ってあげるから好きなだけ買いなさい。僕は君のお財布だよ」



「その発言どうかと思うぞ」



「ふ…ふふっ……ねぇ敬人、さっきからツッコミばかりしてるけど…」



『ツッコミ症候群？』









誰のせいだと思ってる、誰の…！！









今日あんずの苦労を身をもって知ったな。







これからはもう少し労ってやろう。









「なんか敬人がいるとうるさいし、帰っていいよ？」



『あっ、私ブーツも見てくるね』



「僕も行くよ！待ってA！」



「そこの傍若無人カップル！！！明日生徒会室だ！！！俺の休日を潰したことは絶対に許さん！！！」









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