欺く ページ19
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さっきまで朦朧としていた意識か、少しずつ覚醒してくる。
ダメだ、司令官に爆豪を会わせてはいけない。
" 『 lycanthrope 』に新しい隊員を入れたい "
今の司令官は、『強個性』を持つ、私くらいの年齢の人間を探している。
『強個性』を持ち、更に成績の優秀な爆豪なんかは、完全にその的の中に入っている。
『 lycanthrope 』に入ったら、もう
過酷な労働をさせられ、見たくもない人間の死体や臓器の処理をし、いつの間にか自分の手は他人の血にまみれていた。
雄英高校に入ってヒーローになりたい、という爆豪の夢なんか、きっと無慈悲に消されてしまうんだ。
「ほら、A。口を開けてごらん」
司令官に番号ではなく、名前を呼ばれのはこれが初めてだった。
私が嘘をついていたことを叱るのかと思いながら、顔を上げ、口を開けた。
「少し痛いけど、我慢してね。
痛みに強くなれる
白い手袋を着用した司令官の指が、切れた舌を思いっきり掴んで引っ張った。
「……ッッッ！？！？ぅぐっ、ア゛……ッッ！！！」
ボタボタッと口に溜まっていた血液が、一気にアスファルトを叩きつける。
ガンガンと脳天を激しく刺激する嫌な痛みに、涙が溢れて視界が歪む。
これ以上はやめてほしい、という意味で司令官の手を離そうとするが、全く力が入らないせいで ただ手を添えてるだけにしかならない。
「……よし、これで大丈夫だね。
少年。時間があるようであれば、少しお礼をしたいのだけれど」
力尽きて地面に倒れた私を横抱きにした司令官が、爆豪に優しく笑った。
ダメだ。こいつは今お前を利用しようとしている。
ただの口実でしかない、誘いなんか断れ。早く逃げろ。
そんな思いなど届くこともなく、何も不自然に思わなかった爆豪は、素直に頷いてしまった。
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瑞樹(プロフ) - この作品大好きです！ 更新を楽しみにしています！ (2022年12月8日 20時) (
レス) @page39 id: 92b8932be0 (このIDを非表示/違反報告)
フユフユ - これ最後夢主ちゃんとかも幸せになって欲しい (2022年6月26日 21時) (レス) @page29 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
むらかみ。(プロフ) - 新作待ってました！前作楽しませて読ませていただきました！！突然で申し訳ないですが、イメ画描かせてもらってもよろしいでしょうか？少し遅くなってしまうかもですが…(失礼)更新頑張ってください！！応援してます！！！！！ (2021年12月29日 20時) (レス) @page6 id: 49021efb12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - あのさん» ありがとうございます！！！頑張って更新進めていきま〜す！！！ (2021年12月12日 19時) (レス) id: 3af9d9c4f9 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 新作ですね！前作では完結おめでとうございます！(遅い)更新待っております！ (2021年12月12日 18時) (レス) @page15 id: 347eae7089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2021年12月8日 19時
