これからも ページ48
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２０２０年 東京オリンピック バレーボール女子
「今日はいつもより気合い入ってんね、A。
なんかいいことあった？」
試合前 コートでウォーミングアップをしていると、3番を背負う瀬戸さんに小突かれた。
『今朝、賢二郎くんから " 頑張れ" って応援メールがきたんだ〜！』
「うわぁ、惚気話かよ。聞かなければよかったわ」
「やっぱりあの番組の影響じゃない？」
話の輪に入ってきたのは、背番号2番の叶香ちゃん。
『あの番組？』
「うん。Aちゃん特集の」
『はっ、見るの忘れてた！！』
「えぇ！？そんなことある！？」
「この子、頭はいいけど色々抜けててアホだからね」
『瀬戸さん酷い！』
他愛のない話も終わり、試合開始のホイッスルが鳴った。
相手側がレシーブを選択したので、我々日本がサーブ権を握った。
「Markieren Sie Nummer 4 vier」
(常に4番をマークして)
「Ob es sich um einen Sprungaufschlag oder einen Floater-Aufschlag handelt, können Sie an der Anzahl der Schritte erkennen, die Sie machen.」
(ジャンプサーブかフローターサーブは歩数で判断して)
「vorbereitung！！」
(構えて！！)
ネットの向こうから聞こえる言葉に、私はニヤリと笑った。
世界を相手にする試合で、警戒される選手でいられることはとても名誉なことだ。
「ナイッサー1本！！」
「がんばれーっ！」
数回バウンドさせたボールを両手に持ち、肺に溜まった息を吐き出す。
ホイッスルが鳴った。
ボールを上に投げ、ステップを踏み、私は高く飛んだ。
左手で力強く打つと、ボールは誰の手に触れることなく相手コートに落ちた。
「ノータッチエースきたぁああ！！」
観客席で揺れる日の丸の旗。これまで以上の大きな声援が、会場を包んだ。
「ナイスサーブ！このままもう一本決めてね」
「あんたが敵じゃなくてよかったよ」
『ははっ！ありがとう、最高の褒め言葉だよ』
私はもう一度ボールを受け取り、コートの後ろへ大きく下がった。
賢二郎くん
私ね、もう昔みたいに負けることに怯えたり 泣いたりしなくなったんだ。
今までたくさん全力を出して、ぶつかって、転んで、でも何度も立ち上がって
それが確信へと繋がって
こうやって最強の最前線で、世界を相手に戦っているんだ。
＿＿＿＿＿＿だから、最後まで見ててね。
-終-
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ゆきや(プロフ) - ワカさん» 本編を最後までお読みいただき、ありがとうございました！喜んでいただけてとても嬉しいです！！ワカ様もどうぞお身体にお気をつけてください。 (4月6日 17時) (
レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
ワカ - 私もハイキュー大好きで、これ読んでたら自然に涙が流れて来ましたwでも、それくらいこの作品は魅力のある話だと思っています。今後共体に気おつけて頑張ってください！！この作品ではお疲れ様でした！(´；ω；｀)ｳｯ… (4月4日 17時) (レス) @page50 id: 98e979a673 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - 神無月さん» コメントありがとうございます！ハイキューは本当に奥が深い作品ですよね、！！同じ気持ちの人がいて嬉しいです (1月17日 21時) (レス) id: 0a45871910 (このIDを非表示/違反報告)
神無月 - 面白かったです！やっぱりハイキュー最高ですね！ (1月9日 16時) (レス) @page50 id: f275669b86 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきや(プロフ) - るれろさん» わかりにくくてすみません！ネタバレさせてしまって申し訳ないて゛す……。第一章からゆっくり楽しんでいただけると嬉しいです！！ (12月4日 17時) (レス) id: 270ca5dafb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2023年11月11日 15時
