十三話 ページ13
それからは先日の出来事が嘘みたいに時間は過ぎていった。
毎日お見舞いに行くにはかわりないが、美優はまた笑顔でオレが来ると兄ちゃん兄ちゃんと言ってきた。
学校では冬のクリスマス会に向けてクラスで頑張っていると話してやると羨ましそうな顔をした。
学校では、最近じゃ公園で遊ぼうとは言われなくなった。
それどころか一緒にも帰ってくれない。
まあ、別にどうでもいいけれど。
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「優也くん」
ランドセルにお道具箱のものを適当に入れていると、愛花ちゃんに話しかけられた。
「え、あ、なんだよ」
「優也くん最近、一真くんと帰れない理由、わたし知ってるよ」
ニコニコしながら胸を張る愛花ちゃん。知ってるって、どういうことだろう。
「あのねえ、見ちゃったんだ。優也くんが病院にいるとこ。美優ちゃんが病気なんでしょ」
「は…な、なんでわかんだよ!」
「わたしもね、弟が入院してるの。同じ病室に優也くんがいたからびっくりしちゃった。優也くんちが誰もいないときに先生と話してるの聞いて、病気って知ったんだあ」
同じ病室に愛花ちゃんの弟がいる…?
愛花ちゃんは落ち着いた様子で続ける。
「美優ちゃんの病気、うちの弟にかかればいいのに。そしたらわたし…ううん、なんでもない」
「愛花ちゃ____」
話しかけようとし瞬間、愛花ちゃんの顔が近付いてきて思わず目をぎゅっと瞑った。
恐る恐る固まっていると、頬に柔らかい感触が触れた。
「___!?!?////」
「知ってる?大人って寂しくなるとこうするんだよ。優也くんのお父さんとお母さんも寂しいときこうするんだよ」
「じゃあね!」それだけ言い残して教室から出ていった愛花ちゃんこそ寂しそうに見えた。
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あれ、愛花ちゃんの家の事情…ってか愛花ちゃんだす意味ってあったのかな?今更感スゴい
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作者名:京香 | 作成日時:2018年10月10日 18時