やばい ページ21
「落としましたよ」
その声に足を止めてゆっくり振り返ると、
あの美人なセンラーがいた。
きっとせんくんに歳が近いんだろうな。
いいな。
そう考えて見ていると
「あの…大丈夫ですか?具合悪いんですか?」
そう言って近寄ろうとしてくる。
やめて。来ないで。
そんな言葉は口には出来なくて、俯いたまま落としたハンカチを貰い、「ありがとうございます。」と一言だけ言ってまた駅へと歩き始めた。
しばらく歩くと人気がなくなる。
それにほっとしたかのように歩くスピードを緩める。
「A」
そういって誰かに手首を掴まれた。
嘘だ、嘘だ。そう思ってゆっくり後ろを振り返る。
そこには大好きだけど、今は会いたくない人が帽子をかぶって、私の手首掴んでいた。
『なんで…』
なんでいるの。
私よりもあのセンラーのほうがファンサしてたくせに。
私になんて興味無いくせに。
セ「楽屋に一人で来たあやちゃんがAは楽屋寄らずに帰るって言うてたから…心配になった」
やめてよ。そんなに優しくしないでよ。
悲しそうな顔で俯かないでよ。
私は会いたくなかった。
こんな化粧直しもしてないし酷い顔見せたくなかった。
『大丈夫、だから。いい、から。』
セ「よくない。」
『1人で帰れるから』
セ「帰らせない。」
『は……?』
何言ってんの。帰らせないとか。
明日仕事だから。やめて。離して。
セ「Aがソロの間奏の後座り込んじゃったのも、俺のせいなんは分かっとる。…ごめん。たまたま目が合っちゃったから何かしないとって思って。Aには次の間奏でちゃんとファンサしなきゃって思っとったけど、絶対傷つけたって思った。座り込んだ時に確信持てて罪悪感しかなかった。」
そうだよね。みんなのセンラだもんね。
アイドルだもんね。はいはい。
『うん、わかったから。』
そう言って手を振り解こうとするけれどせんくんはまた話をし始める。
セ「で…この手首、どしたん。」
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aona(プロフ) - ちぇろさん» ちぇろさんありがとうございます!せんらさんの関西弁が好きでついつい書きたくなっちゃうんですよね…笑 ありがとうございます!更新亀ですが何卒よろしくお願いします〜! (2019年9月18日 18時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ - あおなさんのセンラさん小説大好きです〜!もう一個の方も掛け持ちで読んでます更新頑張ってください! (2019年9月16日 2時) (レス) id: 997a560712 (このIDを非表示/違反報告)
aona(プロフ) - てるち。さん» 可愛いよねぇしんどい…… (2019年9月11日 8時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)
てるち。(プロフ) - 起きてるのに起きてないとか言って抱きしめてるの可愛いですよね。抱き潰したい(((やめろ (2019年9月11日 8時) (レス) id: 65c4e0b590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aona | 作成日時:2019年9月9日 19時