＝真ん丸・６個＝ ページ11
「せみと、ずっと、ずーっと、
いっしょ、いんのっ。んっとね。」
そう言って、もう一つドーナツを持って
ドーナツの真ん丸の穴から
バーさんを見ながら
「んと。けいね、けい、ばばぁとも、いっしょ、
いたい、の。いーい？」
けいは、首を傾げて
ドーナツの穴からバーさんを見たまま
「ばばぁ？・・んふふ。じぃ―――――。」
バーさんは、口をんっとつぐんで
でも、優しい目は笑って
涙を、いっぱい、いっぱい溜めている。
うん。うん。っと頷くたびに
バーさんの優しい目から、
柔らかく、けいを想う涙が
ポタポタと零れて
「ぅ・ん・うん・・。けいちゃん、ありがとう。
嬉しいなぁ・・ババァ・・ホントに嬉しい。」
「んふふ〜。」って、得意げな顔をして
けいが、ドーナツをもぐもぐしながら
「あっ。」って、何か思い出して
けいは、ぶつぶつっと
「そーなの、そーなの。」
って言いながらドーナツを皿に置いて
手をＴシャツで拭いながら
ペタペタと走って
自分の引き出しに行って
「んっと。んっと。」
ガサガサと引き出しをかき回して
１枚の画用紙を持って来た。
「んとね、ばばぁ、はい、こーれ。」
けいは、バーさんの前に自信満々に
画用紙を出して
バーさんは、涙を拭った手で
そっと画用紙を受け取った。
水色のクレヨンで、文字が書いてある＿＿＿＿。
バーさんは、声を詰まらせながら
ゆっくりと、ゆっくりと、
大切に読んだ。
「“ありが・とう・・。”」
けいは、大きくコクリと頷いて
「んっ。いつも、ばばぁ、ありがと、ぅ。
ばばぁの、すきな、いろ。で、けいね、
もぢ。かいた、よ。
ね、ばばぁと、れんちゅう、した
もぢ。・・ばばぁ・・じょーず？」
「うん。・・うん。とっても、とぉーっても
上手。上手に書けてるねぇ。
ババァ、とっても嬉しいよ。ありがとう。
けいちゃん、ありがとう。」
「んふふ〜。じょーず、よかった、なのっ。」
けいは席を立って、バーさんのトコに行って
「ばばぁ、けいが、ぎゅー、したげる。
ばばぁ、ぎゅぅ―――――。」
「んふふ・・けいちゃん・・。」
バーさんは、けいに
ぎゅぅーっと抱き締められながら
けいに貰った画用紙を、優しく柔らかく抱き締めて
もう一度涙で濡れた目をそっと拭った。
「けいちゃん、ありがとう。
ぎゅーもしてくれて。ババァしあわせよ。」
「しわわせ？」
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あひる☆(プロフ) - ぴーたん★さん» ぴーたん★しゃーん！んふふー。嬉しくってよかった〜。待っていてくれるとうれしっ。 (2019年2月16日 18時) (
レス) id: 3f0d9da2c2 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - りみさん» りみしゃーーーん!こちらこそ、本当にありがとがとーです。てへー。（ё） (2019年2月16日 18時) (レス) id: 3f0d9da2c2 (このIDを非表示/違反報告)
あひる☆(プロフ) - いのてんさん» 大好きありがとっ!!はい、お気遣いのお言葉、うれしいですー。（＾０＾〃） (2019年2月16日 18時) (レス) id: 3f0d9da2c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん★(プロフ) - あひる☆さーん！けいくんもご無沙汰、とても嬉しいです！！しかも、おにぎりを自分でふぅふぅして(;_;)(;_;)感動します！幸せなお話をごちそうさまです！！ (2019年2月13日 20時) (レス) id: c72f84aa28 (このIDを非表示/違反報告)
りみ(プロフ) - あひるさーーーんT^T けいちゃんがおにぎりをにぎにぎと…。けいちゃんの成長を見られるのがしわわせ〜。またいつかお会いできたら嬉しいな。本当にありがとう^ ^ (2019年2月13日 18時) (レス) id: 8dd49b38a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あひる☆
| 作成日時：2017年9月6日 13時
