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マイペースの塊と言えるフィズを徹底的に尋問(説教)
した後、私は十年前の米花町を散歩していた。

かれこれ一時間散歩して分かった事と言えば、
所々街並みは変わっているが、ショッピングモール等の大型ビルはそのまま存在している。

ぐらいだった。

ちなみに、十年前の小五郎さんはまだ刑事な為《毛利探偵事務所》
は存在していなかった。

当たり前だけど。


(それじゃ、依頼を片づけようか)


特にやる事が無くなった私は、フィズからの依頼を終わらせる事にした。
まぁ、今回も救済なんだけどね。ある意味。

スマホで地図アプリを開き、今頃ターゲットがいるであろう場所を目指す。
こういう時はほんと便利だと思う。スマホって。

阿笠博士の発明(コナン君専用)も凄いけど。

犯人追跡メガネとか、あれほんと良いわ。何度欲しいと思ったか。
発信機や盗聴器も受信出来るのよ?最強よね。



そんなこんなで発明品について考えている内に、目的地に着いたのかピコンと音が鳴るスマホ。
再度確認した後、電源を切って鞄にしまう。


『闇雲に探してもダメね。どうするか』


目的地である杯戸港に着いた私は、周りの様子を観察する。

港にはパトカーがたくさん止まっていた。
何でも、昨夜この場で事件があったらしい。犯人は明け方に捕まったみたいだが。

(ん?あれは…)

ふと視界の中に人影を捉える。

顔までは分からないが、三人いるようだ。
内二人は小学生くらいの背丈で、もう一人はぽっちゃりとした体形の人物。

その三人が一か所に固まって何やら話ている。

かと思いきや、近くに止めていた黄色いビートル(・・・・・・・)に乗り込み、去っていった。


『なるほど。ベストタイミングってわけね』


ビートルが走り去っていった方向を見ながら言う。

ニィと口角が上がるのを感じながら、丁度目の前に来たタクシーを呼び止めた。


「お客さん、どちらまでですか?」

『そうね…鳥矢水門に向かってくれる?』

「急ぎますか?」

『えぇ。急ぎでお願い』


「はい」と運転手さんが頷いたのを確認し、スマホを取り出す。
そして、《見つけた》そう一言だけフィズにメールを送った。

ピロリン♪

すぐさま返信がくる。その内容は、私同様一言で《任せたぞ》

たった一言でも、意味を理解するのは容易い。
それはフィズも同じだろう。

だから意味を理解した私はスマホを口元まで持っていき、
チュッと接吻(くちづけ)た。


『ふふ。楽しみね?工藤 新一君♪』

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宵宮月 - 桜月さん» ですよね!子供、特に小1の新一君と蘭ちゃんとか可愛すぎてもう...。忙しくて中々更新出来ませんが、頑張ります! (2018年6月3日 22時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
桜月 - 十年前…小一…ショタ!(*´ω`*) 子供最高。頑張ってください! (2018年5月27日 20時) (レス) id: 54541a3b44 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:宵宮月 | 作成日時:2018年5月6日 21時

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