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私の声が聞こえたかどうか分からないが、言い終わったと同時に扉が開く。
外から入って来たのは、黒いローブを纏った男と、陣平さん、研二さんだった。
(…何でローブ?まぁいいか。それより…)
『望月、どうして研二さん達が此処にいるの?』
望「えぇだって、玲様の事を知りたいって言ったから…連れてきた」
萩/松「「俺らはそんな事言ってない/ねぇ!」」
『…だってよ、望月?』
少し睨むように望月に問いかければ、うっとたじろぎながらも反論をする。
望「でも、玲様はどんな仕事しているんだって言ってました!」
『そうなの?研二さん、陣平さん?』
萩「それ言ったの松田」
松「ちょ、お前、何言って…!」
萩「本当の事じゃん」
松「はぁ…あぁそうだ。確かに言ったぜ?玲の仕事が知りたいって」
望「ほら、俺が正しい!」
『望月はちょっと黙りなさい』
私がそう言うと咋にシュンとする望月。叱られた犬が耳を垂れさせるみたいに。
その落ち込み様に研二さんと陣平さんも驚いている。
(これじゃあ、私が悪いみたいじゃない。まったくもう…
『分かったわ。望月、頼んだものを準備してくれない?お願い』
望「おね…がい?」
『そう、お願い。できる?』
望月は私からのお願いに弱い。現に今、「お願い」という言葉を聞いて目をキラキラさせている。
そしてローブのフードを取り、私の目の前まで来ると跪いた。
(あれ、デジャブ)
望「玲様の願いとあれば!今すぐ準備致します!!」
『え、えぇ…頼んだわ』
望「はい!」
元気な返事をした後、向かって左側にある扉の奥に入っていった。
再び、静寂が訪れる。
このままでは埒があかないので、私から話し出す。
『さて、二人には話さないとね』
萩/松「「!!」」
『何から知りたい?満足するまで話すわ。
ただし、これを聞いたらもう後には戻れない。
今ならまだ間に合う…私に関わらない方が身の為よ?』
一応、忠告はする。しかし二人は互いに顔を見合わせた後、私が座っているカウンター席の両側に座った。
そして、悪戯っぽい笑みを浮かべ言う。
松「それはねぇな。俺らは自分の事より、玲の方が大切なんだ」
萩「そうそう。それに、玲ちゃんには助けてもらった恩があるからね。何を言われても俺らは君を信じるよ」
松「だから、お前も俺らを信じろ。助けてもらった借りは返すぜ?」
『二人とも…っ』
私は精一杯の笑顔で言った。
『ありがとう』
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宵宮月 - 水縹さん» ありがとうございます。取り敢えず、勧めてくださったお姉様と、ハマってくださった水縹様に感謝です!あ、どうでもいい話ですが、姉がいるっていいですね。うらやましいぃ(( (2018年3月29日 17時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
水縹 - 姉に勧められて読んだのですが…ハマりました。完全に。もう、面白くて好きです!ほんと好きです!頑張ってください。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: 82e8451007 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - ゆきさん» 設定がツボとは...ありがとうございます!私もです← こうだったら良いなぁと思うものを詰め込んだら、こんな設定になりました(笑)更新は遅いですが、気長に待っていただけると幸いです。 (2018年3月11日 22時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初コメ失礼します!夢主の設定が凄いツボです!あと、面白くて好きです!ありがとうございます!! (2018年3月10日 1時) (レス) id: 7e2effa0f0 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - aboutさん» ありがとうございます!そう言ってくれる貴方の方が神だよ...嬉しすぎて顔ニヤける((タメですみません; (2018年2月22日 20時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵宮月 | 作成日時:2017年8月6日 17時