ファイル19 ページ22
――パァンッ!
薄暗く、広々とした空間に破裂音のような、銃声のような音がした。
その直後…
キャ「ヒュー やるじゃんシルビア!アンタ凄いよ!」
コ「シルビア…凄い。800ヤードいった」
ベ「あら、凄いじゃない。休暇を取っても鈍らないなんて」
次々と感想を述べる、黒い服を身に纏った人たち。その顔には驚きと興奮が浮かび上がっている。
一言、言っても良いだろうか。
(…どうしてこうなった)
今、私は黒の組織のアジト…みたいな所の射撃場でライフルを構えている。
建物に入った途端、ウォッカに「こっちですぜ」と言われ、その後をついて行ったらこの場所に来た。
奥行が広く、部屋の端は暗闇に包まれていて奥が見えない。
暫くウォッカと二人で待っていると、後ろから複数の足音がした。
振り返ってみると、そこにいたのは組織の腕利きのスナイパー、キャンティとコルン。
そして…
(うわっ、ベルモットだ!本物!!)
ブロンドの髪をなびかせた、美しい女性…ベル姉ことベルモットだった。
驚いて目を見開いていると、いつの間にか一番後ろにいたジンが口を開いた。
ジ「シルビア。今からお前の腕を確かめる。ここからライフルで的を撃て」
『どういうこと…ジン?』
ベ「貴女、長く休暇を取っていたでしょう?だから、腕前が鈍っていないか確かめるのよ」
『へぇ、そうなの。(休暇を取っていたってことになってるのね)』
ジ「分かったならさっさと殺れ」
『はいはい。やりますよ〜(やれの漢字が違うのは気のせいだよね?)』
キャンティから貰った(元々私のものだったらしい)ライフルを構え、スコープから部屋の一番奥にある的を狙う。
標準を合わせた後、息を吸いゆっくり吐く。
指を引き金に掛け、的に意識を集中させる。
そして、引き金に掛かった指を引いた。
銃声を上げながら、ライフルから飛び出した弾丸は一直線に的へと向かう。
その刹那、私が狙った的はど真ん中に穴を開けながら、後ろに倒れた。
で、冒頭に戻る。
コルンの発言を聞くかぎり、今のは800ヤードだったらしい。
(いきなりで800ヤード…まずまずかな。あっちの世界ではもっといけてた。やっぱり転生してから一度もやってなかったから、鈍ったわね。)
と、そんなことを悟らせるわけにはいかないので、持ち前のポーカーフェイスでカバーし、笑顔でお礼を言う。
その後はキャンティ、コルンと一緒に射撃距離を競ったりした。
440人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
宵宮月 - 水縹さん» ありがとうございます。取り敢えず、勧めてくださったお姉様と、ハマってくださった水縹様に感謝です!あ、どうでもいい話ですが、姉がいるっていいですね。うらやましいぃ(( (2018年3月29日 17時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
水縹 - 姉に勧められて読んだのですが…ハマりました。完全に。もう、面白くて好きです!ほんと好きです!頑張ってください。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: 82e8451007 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - ゆきさん» 設定がツボとは...ありがとうございます!私もです← こうだったら良いなぁと思うものを詰め込んだら、こんな設定になりました(笑)更新は遅いですが、気長に待っていただけると幸いです。 (2018年3月11日 22時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初コメ失礼します!夢主の設定が凄いツボです!あと、面白くて好きです!ありがとうございます!! (2018年3月10日 1時) (レス) id: 7e2effa0f0 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - aboutさん» ありがとうございます!そう言ってくれる貴方の方が神だよ...嬉しすぎて顔ニヤける((タメですみません; (2018年2月22日 20時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:宵宮月 | 作成日時:2017年8月6日 17時