ファイル10 (救済編突入) ページ12
夢の中(そう思い込みたい)で神様からある人物を救ってもらいたい、
とお願いされてから一週間。
ちなみに、今日の日付は11月5日。
堪の鋭い方にはお分かり頂けたと思う。
新聞に記載された日付を思わず二度見する。
しかしその日付が変わることはない。
(ははっ…何でこの時期に帰って来たんだろう…)
自暴自棄になりながらも、一週間前の神様との会話を思い出す。
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『それで?私に救ってもらいたい人って?』
神「あぁ、其れなんだが…驚くでないぞ」
『いや、そんなのどうでもいいから。早く教えて』
神「う、うむ。では教えるとしよう」
少し間をおいた後、ゴホンッと咳払いをして話し出す。
神「その人物とは…
ずばり、“萩原 研二”だ!」
『ふーん。萩原 研二、ねぇ…
萩原 研二!?え、それってあの萩原 研二!?』
何となく聞こえた名前を口にしてみると、何処かで聞いたことのある名前だった。
まさかと思い、再度神様に確認をする。
神「あ、あぁ。警察学校組?だったか?兎に角、その萩原研二だ」
『うそでしょ!?だってあの人、原作では爆弾で…』
神「そうだな。しかし、玲がいるこの世界では彼が死んでしまうとその後の原作に影響がでるのだ。
だから彼を救ってほしい。どうだ…?」
神様の不安そうな声音に、ふっと口元に笑みを浮かべて答えた。
『そんなの、言われなくてもやるわよ。私の所為で影響が出るのであれば、その責任は取らせてもらうわ』
神「本当か!…ありがとう。感謝するぞ、玲」
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(まぁ、仕方ないか。実際、あの言葉に嘘はないし。責任も取るわ)
一週間前の出来事を回想し終わり、改めて気持ちを入れ替える。
今回、私が救わなければならない人は爆発物処理班の萩原研二だ。
私の記憶が正しければ、彼は原作から7年前の11月7日に命を落としてしまう。
そして今は11月5日。
(運命の日まで、あと二日…何としてでも助けてみせる)
彼の死後、残されてしまう人達。
特に、親友である彼のために。辛い思いをさせないために。
それが、私に唯一できること。
私の、存在意義。…否
“使命”だから。
(私と同じ思いはさせない。してほしくない。そんな悲しみを味わうのは、私だけで充分よ)
この日私は誓った。己の使命を必ず果たすと。約束すると。
『彼らに、素晴らしき人生が有らんことを・・・』
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宵宮月 - 水縹さん» ありがとうございます。取り敢えず、勧めてくださったお姉様と、ハマってくださった水縹様に感謝です!あ、どうでもいい話ですが、姉がいるっていいですね。うらやましいぃ(( (2018年3月29日 17時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
水縹 - 姉に勧められて読んだのですが…ハマりました。完全に。もう、面白くて好きです!ほんと好きです!頑張ってください。 (2018年3月25日 16時) (レス) id: 82e8451007 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - ゆきさん» 設定がツボとは...ありがとうございます!私もです← こうだったら良いなぁと思うものを詰め込んだら、こんな設定になりました(笑)更新は遅いですが、気長に待っていただけると幸いです。 (2018年3月11日 22時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 初コメ失礼します!夢主の設定が凄いツボです!あと、面白くて好きです!ありがとうございます!! (2018年3月10日 1時) (レス) id: 7e2effa0f0 (このIDを非表示/違反報告)
宵宮月 - aboutさん» ありがとうございます!そう言ってくれる貴方の方が神だよ...嬉しすぎて顔ニヤける((タメですみません; (2018年2月22日 20時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵宮月 | 作成日時:2017年8月6日 17時