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50 見逃す ページ4

銀時は要の方へ走って行く。そして要の後ろに回り、素早く手刀を首にたたきこんだ。要が崩れ落ちる。銀時は要をおんぶし、要の刀を鞘におさめ、土方に2本とも投げ渡すと、素早く黒夜叉から距離を取った。
黒「ほお。真選組は白夜叉とも知り合いだったか。白夜叉。なぜその娘を止めた。そのまま放っておけば、私に勝っていたかもしれないぞ?私への情けか?」
銀「情けだぁ?んなもんてめえなんぞにかけるかよ。ただこのままほおっておいたら要が壊れると思ったから、止めただけだ。」
そう言って要をおんぶしたまま銀時はしゃがみこんだ。そして転がされた哀れな死体を見てつぶやく。
銀「こいつぁ、要の仲間じゃねえか。たしか『沢口』っつったな。(ボソッこいつの料理うめーんだよなぁ・・・。」
それまで黙っていた黒夜叉が口を開いた。
黒「まあいい。成長が楽しみだから、おまえらと高杉、それに桂は見逃してやろう。それではな。」
そう言って黒夜叉は姿を消した。
銀「見逃してやる・・・ね・・・。おい、てめーら。要部屋に連れてけ。」
土「万事屋。てめーはどうすんだ?」
銀「ちょっと黒夜叉が殺した奴らの顔を見たいんでね。」
土「・・・俺も残る。てめーに聞きてぇ事もあるしな。」
銀「勝手にしろ。」
そういうと銀時は、死体の顔を一人一人確認し始めた。
土「おまえの知り合いもいるのか?」
銀「たぶんな。」
土「・・・高杉が暴れている理由は、先生が殺されたから・・・らしいな。」
銀「たぶんな。」
土「おまえもやつは憎いのか?」
銀「憎いわけねぇって言ったらうそになるな。俺もやつは憎い。」
土「・・・要も、やつを相当憎んでるみたいだな・・・。」
銀「そりゃあそうだろうよ。先生が殺されたのもあるが、要の仲間、一度黒夜叉の卑怯な手で半分以上殺されたからな。しかもかなり残虐な手で。」
土「!・・・そうなのか・・・。」
銀「・・・本当におまえの聞きたいことはそんなことじゃねえだろ。早く言えよ。」
土「・・・。おまえ、要が重い心臓病ってしってたか?」
銀「!・・・それをどこで!」
土「高杉と要が一戦交えた時に、要が深い傷を負って入院したんだ。そんときに医者に言われて。・・・早いとこ手術しないと、成功する確率がどんどん下がってくって言われた。」
銀「そうか・・・。」

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作者名:☆党☆ | 作成日時:2011年7月31日 17時

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