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「ーーー容疑者は、むしゃくしゃして誰でもいいから轢き殺したかったとーー」
「…………なんで」
テレビや新聞、YouTubeなど様々な媒体で昨日の事件の報道はされた。未だ被害者が河村だということはファンにはバレていないようで騒ぎにはなっていないが、どの道時間の問題だろう
「ねぇ、河村」
そっと手を握る。手術は上手くいったはずだ。きっと彼はすぐに目を覚ましていつものように俺に軽口を叩きながら素敵に笑いかけてくれる
「愛してるよ、月並みな言葉だけど、貴方だけいれば他は何もいらない」
俺にとって貴方は、まるで夜空に輝く北極星だ。いつだって孤高の光を放って俺を助け導いてくれる
「ねえ、だから」
「早く目を覚まして」
可視化された『17』の数字がゼロになることに怯えていた。だから、17日後の事以外に死を連想させるようなことが起こるなんて想像してもみなかったのだ。人生いつ何が起こるかなんて分からないのに
彼の声が聞きたい、と痛切に願った
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作者名:めろんぱん | 作成日時:2020年12月10日 2時