君の世界の端の秘密【名前変換オリジナル】

18 ページ18

健人「…あれほどダメだって言ったのに」



「ごめんなさい…」




健人「御子柴に…なにかされたんでしょ」






何かされたかと言われると…そういう訳でもない
ただ…信じていただけあって


今までの御子柴くんが全部嘘に見えて

すごくショックだったんだ。






「…御子柴くんは何が本当なのか分からない」


健人「何が本当のアイツ…か」








委員長は持っていた缶コーヒーをひとつ
私にくれた。






「いいの？」


健人「うん、俺コーヒー飲めないのに間違えて買っちゃってさ」



「ありがとう…」









健人「…御子柴は、昔から女の子にモテてちやほやされていた。」


健人「でもそれが…他に支障をきたした時、アイツは壊れたように女の子に依存し始めた。」





「…」




健人「今は…近づかない方がいい。きっとアイツには誰かを選ぶことは無いから」









なんでこんなに苦しかったんだろう。

そう思っていた心の蟠りが…

こんな時になって分かってしまった。





知りたくもなかった。気づかないでいたかった。




何も知らない平和でいたかった。







「そう…だよね」






私の中で…御子柴くんの存在がとても大きくなってしまっていた。






私は零れそうな涙を引っ込めて
委員長に少しだけ微笑んでみせた。

19→←17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す