【H×H】世界はいつも無感情 (ページ37)

今日:8 hit、昨日:4 hit、合計:49,238 hit

35.面接ページ37

ゼビル島での一週間が終わり受験生たちは指定された場所に集められ

そのまま最終試験場まで向かう真っ青な空を行く飛行船に乗り込んだ。

受験生たちはここまでこれたことにほっと安堵の溜め息をつき
それぞれ休養をとったりしながら過ごしている。

もちろんAを含めた五人も同じように過ごした。

その頃、その飛行船の何処かの部屋でAの育ての親ネテロと今年の試験官たちが最終試験と受験生について話し合っていた。

「ほっほっほ十人中七人がルーキーか、豊作豊作。うちのAも入っておってなによりじゃ」

「会長の娘さんお強いですからね」

嬉しそうに笑うネテロの向かい側に座るビーンズも嬉しそうに返す。

「そうじゃの、下手したらワシより強いかもしれん」

「それなのに何故今になって試験を受けられたのですか？」

サトツは不思議そうな顔で聞いた。

「少し事情があったんじゃよ」

ネテロは髭を撫でていた手を一瞬止めたが
すぐにその手を顔の右側にもってくると人差し指をピンとたてた。

「まぁAも無事合格できるじゃろうしハンター協会に新たな風が吹くかもしれんの！」

「あっ、思い出した！そういえばネテロ会長！何でAをあんな副会長の秘書にしたんですか！」

ハンター協会という単語でその事を思い出したメンチは目の前のテーブルに身を乗り出して口を開く。

試験官一同はそんなメンチにぎょっとした。

「メンチ、あんなだなんて失礼だよ」

「煩いわね！」

ブハラの注意にも耳を傾けず喋り続けるそんな彼女にネテロは困ったと頭を掻いたのだった。

(早いこと面接を始めるとするかの)

『それでは406番A様』

(ビーンズさんだ)

船内にアナウンスが響き呼ばれたAはよっこらせと立ち上がる。

「それじゃあちょっと行ってくるね」

「おう」

「行ってらっしゃい！」

そして一緒に暇潰しをしていたゴンとキルアにいったん別れを告げ
長い廊下を歩くと直ぐに扉の前に着いた。

扉をゆっくりと開けるとそこに座っていたのは自分の親のネテロである。

和室のような雰囲気の部屋で一つテーブルを挟んだ向こう側の座布団の上に髭を弄りながらどーんと座っている。

そんなことより手に持った筆と紙が気になるのだが。