7話 ページ8
＿＿＿＿パシッ
ﾊｰﾂ寮｢＿＿＿＿＿＿えっ？｣
『失礼』
ｻﾊﾞﾅ寮｢なっ……ぎゃっ！？｣
私はサバナ寮生の大きな握り拳を片手で受け止めると、一言断りを入れ、思い切り相手の身体を捻らせた。
｢ぇぇえええ！？｣
｢な、なんてこった……！｣
｢アイツがあんな…パンケーキみたいにひっくり返って……｣
ぐるんと半回転した身体は地面に落ち、仰向けに倒れるサバナ寮生の頭を掴み、自分の膝の上に乗せる。
辺りは生徒たちの驚嘆で騒々しくなっていたが、はしたなさ覚悟で私は彼の顎と耳に手を添える。
『……なるほど、ネコ科か』
ｻﾊﾞﾅ寮｢はぁあ？！急に何しやが＿＿＿＿｣
抵抗する隙を与えず、右手で顎の裏を優しく撫で、余った左手で大きく尖った耳をマッサージしはじめる。
じたばたと暴れる巨体に構わず撫で続けていくと、徐々に大人しくなり、サバナ寮生の瞳がとろんと蕩けていく。
ｻﾊﾞﾅ寮｢なぁんだぁ……これぇ…｣
ゴロゴロと喉を鳴らしながら、撫でる私の腕に気持ち良さそうに擦り寄ってきた。
すっかり我を忘れているな…
｢………｣
サバナ寮生のあまりの変わり様に、野次馬たちは唖然としていた。中にはスマホ片手に笑いを堪えながら、私たちの様子を撮影する人の姿も。
｢おい、なんだあのテクニックは…！｣
｢めちゃくちゃ力抜けてるじゃねぇか…｣
｢……いいなぁ｣
黄色いベストを身に付けた他のサバナ寮生たちが、ゴクリと喉を鳴らす。揃って獣人の彼らは、無意識なのかしっぽをブンブン振っていた。
そんな様子に誰よりも困惑していたのは、私の後ろで頭を抱えているハーツラビュル寮の1年生だった。
彼は目を白黒させながら、サバナ寮生をあやす私に声をかけてくる。
ﾊｰﾂ寮｢えっと、君は…｣
『そうだった！ごめんね、怪我してるのに……
良かったらこれ使って』
ﾊｰﾂ寮｢あ、ありがとう…？｣
ｻﾊﾞﾅ寮｢ｺﾞﾛｺﾞﾛ…｣
頭から血を流す姿を見てハッとした私は、急いで制服のポケットからハンカチを取り出し彼に渡す。
半ば困惑した表情で受け取った彼はハンカチで傷を押さえ、私の髪でじゃれている加害者に哀れみの目を向けていた。
『ねぇ君、すぐに保健室で怪我見てもらった方がいいよ』
ﾊｰﾂ寮｢うん、そうだね……それじゃ！｣
私が声をかけると、彼は何度もお辞儀をしながらその場から立ち去って行った。
ｻﾊﾞﾅ寮｢ﾆｬｰﾝ｣
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乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！私、愛され大好物なので嬉しいです！ツイステのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月7日 14時) (
レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年10月16日 17時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
かっぷちーの(ちー)(プロフ) - とても面白いです！続きが気になります！更新頑張ってくださいね！ (2020年10月10日 21時) (レス) id: 415b5cba48 (このIDを非表示/違反報告)
月 - とてもおもしろいです！更新頑張ってくださいね！ (2020年8月19日 14時) (レス) id: 1029d3705d (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 話しの続きが気になる (2020年8月13日 8時) (レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毘張 | 作成日時：2020年8月2日 14時
