41話 ページ7
同時刻 ルークside IN廊下
授業の合間の休み時間……生徒たちが談笑しながら行き来する廊下の騒音に、少し驚いたような声が混ざる。
ｳﾞｨﾙ｢“臨時の寮長会議”…？｣
ﾙｰｸ｢今日の放課後か…急な話だね。仕事の予定は大丈夫かい？｣
ｳﾞｨﾙ｢えぇ、今日はオフだし映画研究会の活動も無いけど…｣
カラスから受け取った手紙を片手に、ヴィルは僅かに眉を寄せる。
うーん…と小さく唸る彼の横顔は昨日よりも更に美しい。いつまでも見ていたいと思える瞬間だ。
ﾙｰｸ｢何か心配事かい？｣
ｳﾞｨﾙ｢…大した事じゃないわ、ちょっと気になることがあるだけよ｣
普段と少し違うヴィルの顔を覗き込むとパッといつもの表情に戻り、なんでもない様子でそう告げられる。
ｳﾞｨﾙ｢次は合同授業ね、行きましょう｣
手紙を胸ポケットにしまい歩き出すヴィルに続こうとした時、背後から軽快な足音が近づいて来た。
この足音の間隔と靴の摩擦音は………
ﾙｰｸ｢ムシュー・タンポポ！｣
ﾗｷﾞｰ｢ルークさんにヴィルさん！ちょうど良かったっス｣
ｳﾞｨﾙ｢あら、ラギーじゃない。アタシたちに何か用？｣
ムシュー・タンポポことラギーくんは、こちらを手を振りながら早歩きでやって来る。
彼の表情からして急いでいるようだけれど、｢廊下は走らないの！｣と先日ヴィルに叱られたことを教訓にしているのだろう。
ﾗｷﾞｰ｢レオナさん探してるんスけど、どこかで見てませんか？｣
ｳﾞｨﾙ｢アタシは見てないわ、ルークは？｣
ﾙｰｸ｢…確か一限目が終わった後に、メインストリートを通っていくのを見かけたよ｣
ｳﾞｨﾙ｢アンタこの3階から見えたの…？｣
ﾗｷﾞｰ｢メインストリート…あ〜、植物園か。
地味に遠いから行くの面倒なんスよねぇ｣
ｳﾞｨﾙ｢そんな所まで探しに行くなんて、またいつものお使い？｣
ﾗｷﾞｰ｢いやいや、これッスよ…｣
｢カァァ……｣
呆れ顔のラギーくんが私たちの前に差し出したのは、先程ヴィルの元へ伝達に来たカラス。まるで狩ってきた獲物のように両足を掴まれ、ぷらんと逆さ吊りになっている。
しかし、暴れることなくなんでもないような様子で小首を傾げている。
足に黄色いリボンが巻いてあるから、恐らくサバナクロー寮宛てだろう。
普通なら直接寮長の元へ飛んでくるはずだが、何かあったのだろうか……
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ゆう - 続き気になります〜！5章ようやく読み終わってマレウスが気になってこの小説にたどり着きました！更新頑張って下さい！ (9月11日 7時) (
レス) id: ee0702bc5c (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (7月9日 7時) (レス) id: df55bc0165 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん - 初コメ失礼します！とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年9月16日 20時) (レス) @page10 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
さくらもちち(プロフ) - 初コメ失礼します💦この物語すっごくいいです！続き楽しみしてます!!!作者様のペースでいいので更新頑張ってください！応援してます🔥 (2021年9月25日 18時) (レス) id: 37a91e5a3f (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 続き待ってます！すごく面白かったです！ (2021年5月9日 20時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：毘張 | 作成日時：2020年9月21日 21時
