30話 ページ38
マレウス「A、今後の話をしよう」
『今後の話?』
モーニングティーが少し冷め、窓の外が明るくなった頃……そろそろ本題に入ろうと、話題を変えた。
マレウス「昨夜説明したように、君には暫くの間この寮内で過ごしてもらう。だが、まだ他の寮生にこのことを知らせていない。この後朝礼の場を設け、君を紹介するつもりだが…」
『…?』
マレウス「ここは男子校だ、A以外は殆どが男であることを忘れないでくれ。君は美しく、誰にでも優しい心を持って接する人だ。
聡明な君なら大丈夫だと信じているが、よからぬ事を企んで近づく輩も少なくないだろう。だから____」
『だから貴方がいない間は部屋に居て、親切な人にも警戒心を持て…ということね』
マレウス「…あぁ。窮屈な思いをさせてしまうが、君を守るためのことだと理解してほしい」
『もちろん、それで貴方が安心できるなら』
頷きながら笑顔で答えるAに、僕は安堵し小さく息をついた。相変わらず、話の先を読むのが早いことに驚きながら。
紅茶を飲み終えたのを確認すると、Aに新しい衣類を用意すると伝えマジカルペンを振る。少し物音を立てて部屋の空きスペースに十数個ほど箱が転送された。
『えっ、こんなに?』
これらは昨晩茨の谷にAのことを伝えた際、皆大慌てでAの服やドレス、アクセサリーなどを仕立てて寮に送ってきたものだ。さすがは我が祖国、仕事が早すぎる。
マレウス「僕は
『そ、そうなの…?ありがとう』
Aは若干戸惑いつつも、嬉しそうに箱の中身を開けていた。中には普段着用のロングスカートやシフォンドレスなど、肌を露出し過ぎない洋服が入っている。
すると、コンコン…とノックの音が耳に届き視線を移す。このノックのクセは…
マレウス「リリアか」
『………リリア?』
リリア「邪魔するぞ」
僕が声をかけると、案の定リリアが姿を現す。ひらひらと手を振って僕たちの元へやって来る。
マレウス「なんだ、いつも眠そうにしているのに」
リリア「
リリアは軽い足取りでこちらへ来ると、Aの持っていたドレスを目にし、僕の方を向いた。
リリア「おや……はぁ〜〜、なるほど。
マレウス、お主は本当に……
Aのことが
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Rin(プロフ) - 続きが楽しみです 更新頑張って下さい (2023年4月20日 2時) (レス) id: a3128229fd (このIDを非表示/違反報告)
出雲(元あやりん) - 若様ァァァ!若様と誓いしていたなんて。おっし若様、アタシと結婚しまs((若様好きすぎて暴走してしまった。すk(((殴。すいません面白いですし、好きです (2021年10月22日 21時) (レス) @page21 id: afcb507146 (このIDを非表示/違反報告)
三月アリス - めっちゃ好きです!マレウス様かわいい! (2020年9月7日 10時) (レス) id: 742f423e47 (このIDを非表示/違反報告)
ユリ(プロフ) - 続き気になります。更新頑張ってください (2020年9月3日 17時) (レス) id: ba2a71100d (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - え?めっちゃ好きです!!更新楽しみに待ってます! (2020年8月20日 17時) (レス) id: 61644e4b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:毘張 | 作成日時:2020年7月30日 1時