テスト…？？ ページ10
〜夏輝SIDE〜
入りたい、というと、滝川先輩が急に俺たちにマイクを渡した。
何をするんだ？
「これからお前たちの歌唱力をしりたい。どのくらい力があるのか」
「「…え…」」
そんなこと考えてなかったっす…、先輩。
だって父さんは書類審査で通してたって言ってたし…。
それによって流星隊の鉄虎さんが落ちて、颯馬さんが受かったって…。
だからてっきりそれで決まるのかと思ってた俺が馬鹿だった。
歌わされるとは思ってもいなかった。
「なんでもいい。アカペラで何か歌って。日本の国歌以外なら何でもいい」
滝川先輩がさらに言ってくる。
「じゃあ、俺からいきます」
「え、誠、いいのか？」
「うん、俺から」
誠がマイクを自分の口に近づけ、何かを歌い始めた。
有名な曲だったが、いまいち題名と歌詞が思い出せない感じだった。
ので、横で聞いていた。
誠の歌声は細くて、繊細だった。
地声で話すときと全然違う。
細いのだが、声は相手までよく届いていて、なおかつ綺麗。
歌に関しては完璧ともいえるくらい。
俺は…、大丈夫なのだろうか…？
父さんの影響で父さんのソロ曲、「茜路の邂逅」はよく歌っていたのだが。
「はい、次夏輝」
「あ、ああ…」
夏輝にマイクを渡され、歌い始める。
やっぱり俺が歌ったのは、「茜路の邂逅」だった。
一番なじみのある曲。
この曲はよく歌ってきたが、歌うことに自信がなかった。
俺は父さんと違ってあまり歌がうまくないから。
「ひらりひらり夢舞う丘で 並ぶ影法師
遥か遠く馳せた想いは色褪せぬままに」
このフレーズが特に好きだった。
まるで父さんと母さんのことを歌っているように感じたから。
歌い切ったとき、あんまり上手に歌えなかったな、と後悔した。
父さんの曲だし、仕方のないことだが。
「綺麗な声、してるんだな、蓮巳って」
「やっぱあの蓮巳敬人の息子だけあるんだな！！」
なんか二人とも感心していて、こっちが驚いた。
＊＊＊＊＊＊＊
何の曲にしよう…？？
と悩んで、敬人のソロにした…
あの曲いいんだよなぁ…
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なつ(プロフ) - 琳さん» そう仰っていただいてうれしく思います！コメントありがとうございます！ (2020年9月12日 7時) (
レス) id: ac5ebdda5f (このIDを非表示/違反報告)
琳(プロフ) - とても面白かったです！毎日、この作品が更新されてないか確かめるのが楽しみで…！最後は無事、完結してくれていて、本当に読んでいて楽しかったです！ありがとうございました！ (2020年9月12日 6時) (レス) id: 57ed80866a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ | 作成日時：2020年7月24日 18時
