休日 ページ15
〜ASIDE〜
前話で、息子がライブを行った。
公式のライブは初めてだったようで、夏輝自身相当緊張したらしい。
でも彼なりに精いっぱいやったのではないかと思う。
今日は家族で家にいる。
お菓子をポリポリと食べながら家族団らんの時間だ。
敬人さんは辛いせんべい、夏輝と茜はチョコレートがたっぷりついているポッキー、私はビスケットをかじっていた。
おいしいな、と思いながら。
「先日のライブ、よかったぞ」
急に敬人さんが話し始める。
「そう、父さん？」
「ああ、お前の声が心に響いた。それに立派なパフォーマンスを見せてくれた。完璧なライブだった」
「…あり、がとう、父さん」
夏輝が苦笑いをしながら口の中にポッキーを入れた。
ポキッという音がして夏輝の口の中でポッキーが折れる。
私もビスケットを口の中に入れた。
「俺はつくづく感動したぞ」
「そうかな…？」
「誇りに思うといい。お前はお前なりに精一杯ライブをしたんだろう？」
「うん。父さんとよく比較されるから、俺は俺、父さんは父さんって思ってずっと活動していた」
「いい心構えだ」
敬人さんと夏輝が話をしている。
敬人さんは少し笑っている。
「流石俺達の息子だな、A」
「ええ、そうね。…敬人さん、お菓子は？」
「ありがとう、もう大丈夫だ」
自分の息子のことを話している敬人さんは毎回笑っている。
よほど夏輝のことを誇りに思っているということがわかる。
「ねえ、お父さんとお母さんってなんで結婚したの！？やっぱりどっちとも好きだから？」
茜が唐突に話し始めた。
目を開いて私たちに近づく。
「なんでそんなこと、聞くの、茜？」
「だってお父さんとお母さん、仲良いでしょ？」
「まあな、お母さんは俺の自慢の妻だからな」
敬人さんが私の頭を少しだけ撫でた。
「本当は、私たち、別に好き合っていたわけじゃないのよ」
＊＊＊＊＊＊
多分、次が最終話です
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なつ(プロフ) - 琳さん» そう仰っていただいてうれしく思います！コメントありがとうございます！ (2020年9月12日 7時) (
レス) id: ac5ebdda5f (このIDを非表示/違反報告)
琳(プロフ) - とても面白かったです！毎日、この作品が更新されてないか確かめるのが楽しみで…！最後は無事、完結してくれていて、本当に読んでいて楽しかったです！ありがとうございました！ (2020年9月12日 6時) (レス) id: 57ed80866a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつ | 作成日時：2020年7月24日 18時
