【REBORN】雪の灯火part8 (ページ8)

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287話ページ8

「よかったよ、ある程度の相手で。これで思う存分アレを使える」

幻覚の媒体となっていたペーパーを巻き取りながら、マーモンさんが静かに呟く

「あのマヌケチビ二匹の前でね」

重々しい音と共に隊服の下から鎖が流れ落ちる

それは、以前見せていただいたあの、力を封じ込めていた鎖だった

「ファンタズマ、いこう」

マーモンさんの頭に乗っていたファンタズマくんがその姿を変えていく

白い巻きガエルが頭上に輝く様は、まるで天使の輪だ

本来の輝きを煌々と放つ藍のおしゃぶり、そしてコロネロさんの青、リボーンおじさまの黄のおしゃぶりが呼応した

「あの巻きガエルと藍色のおしゃぶり…生きてやがったのか……コラ！」

「やはりな…奴の正体は＿アルコバレーノ、バイパー」

宙へ浮き、こちらを見下ろす様なマーモンさんに綱吉くんが仰天する

「んな…！！？浮いてる！！あいつもアルコバレーノ！？」

「ああ奴も最強の赤ん坊、アルコバレーノの一人だぜ」

コロネロさんとリボーンおじさまの目線がマーモンさんへと集中する

「藍色のおしゃぶりのバイパー。アルコバレーノ一のサイキック能力をもつとも言われている術士だ」

初めてお会いした時、その浮世離れした力に目を見張ったことを覚えている

そして彼が最強の赤ん坊だということも
それを忌み嫌っていることも

おしゃぶりが光らなかったことに疑問を抱くおじさまたちにマーモンさんは吐き捨てる

「バカチビ共にはわからぬ研究の副産物さ。おまえ達と違って僕は怠らなかったからね＿呪いを解く努力を」

『……』

ドクンと、頭が脈打った気がした

一層鋭くなった視線でおじさま達はフィールドに目をやる

「やばいぜ、あのバカチビ相手じゃ並の術師じゃかないっこねーぜコラ！」

「なめんなコロネロ、髑髏は並の術師なんかじゃねえぞ」

おじさまのその言葉通り、クロームさんは気圧されることなく三叉槍を握りしめた

「誰だろうと…負けない」

再びクロームさんは駆け、その槍を大きく振るう

しかしその攻撃はヒラリと躱された

「けなげな攻撃だね」

さらに上へと昇るマーモンさん

それも束の間、彼の頭上目掛けてたくさんの蛇が落とされた

「ムムこの大蛇、幻覚ではないのか」

蛇の重さに耐えきれず、マーモンさんは床へと落下する

(ケモノを召喚する、この技は＿)

「骸の畜生道だ！！」