【REBORN】雪の灯火part8 (ページ4)

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283話ページ4

「クローム…ドクロ？」

「ん？だ…誰だ？この女子は…」

「ツナの知り合いか？」

「……あ………え？」

思っていた人物の登場ではなかったことから戸惑いの声が生まれる

「霧の守護者って……この娘って…六道骸じゃ……ない…？」

「だまされないでください！！そいつは骸です！！」

綱吉くんはどこか警戒を解いたような雰囲気だが、どうやら隼人くんはそうではないようだ

彼はクロームさんを睨みつける

「骸が憑依してやがるんです！！目的のためなら手段を選ばねえ！！あいつはそういう男です！！」

隼人くんの怒りを滲ませたようなその言葉にクロームさんは少し悲しそうな顔をした

「信じてもらえないのね」

「ったりめーだ！！10代目！！あの武器を見て下さい！それに、眼帯で怪しい目を隠している！！」

綱吉くんを守るように隼人くんが前に出る

しかし綱吉くんの顔を見れば隼人くんとは対照的にとても冷静な表情が浮かんでいた

「六道骸じゃ……ないよ……」

「いﾞっ？」

『！…綱吉くん…』

確信を持って放った彼の言葉に私は少し嬉しくなった

彼女の言葉を信じたこと、そして、その言葉の裏には骸くんに対して必要以上の恐怖や憎悪がないこともなんとなく感じ取れた気がした

「そ…そーなんスか！？」

「いや…あの…なんとなくだけど……」

「かばってくれるんだ」

少し自信がなくなったような綱吉くんにクロームさんが駆け寄る

そして

「ありがと、ボス」

『きゃっ』

「えﾞえﾞー！」

「んなﾞー！！」

「ゲ…！！」

綱吉くんの頬にキスして見せたのだ

彼女の大胆な行動に頬が赤くなってしまった

「何してんだテメー！！！」

「あいさつ」

「なっ！？？」

「ふざけんな！！10代目から離れろ！！！」

あいさつだと言って綱吉くんたちを困惑させるクロームさん

それに騒ぎ立てる彼らを少しだけ、ほんの少しだけ羨ましいだなんて思ってしまった

(私も、そちらにいられたら…だなんて、思ってしまいますね)

そんな私の視線に気づいたのか、クロームさんがこちらを向く

その瞳には不安な色が僅かながらに滲んでいて、彼女なりに少し不安を抱えているようだ

誰かと共にいること
綱吉くんの守護者として戦えるのかという不安

私は、その深い紺藍の瞳に微笑んで見せた

(綱吉くんが既に心を許し始めているのです。きっと大丈夫です)

少し頷いて見せれば、彼女も私にだけわかるように頷いた