知らないことばかり【小野side】 ページ6
まだ時間まであるということで、席に座りながら話すことにした。
早く来て良かったな、気になる女性とこうやって話せるなんて。
「へえ〜、可愛いですね！私もにゃんこ先生に会いたいなあ。」
「ほんと？にゃんこ先生も喜ぶよ。あ、今度見に来なよ。アドレス交換しない？連絡するからさ。」
頭がお花畑にいる間に、いつのまにか神谷さんとAさんが赤外線通信していた。
ええっ！浩C！？もしかして狙ってる・・・？
焦った僕はAさんに話しかけた。
「Aさん！俺、LINEやってるんで交換しませんか！」
「えっ、でもいいんですか？私タレントさんじゃないし・・・」
「全然！俺Aさんと仲良くなりたいなあ。」
俺が説得すると、顔を真っ赤にさせうつむく。うわ、うわああかわいい！
神谷さんが冷めた目でみてくるけど、気にしないっ。
「あっ、届きました。これは・・・牛久大仏ですか？茨城の。」
「そうです！お詳しいんですね。」
地元のシンボルを知ってくれていることに目を輝かす神谷さん。
「同業者のエンジニアさんが行っていて。そのとき写真を見せてもらったので。」
「Aさんは歌手なんですか？アイコンも歌ってる姿だし。」
ふるふるによって届いたAさんの写真は、照明に照らされて口を開けている写真だ。小さいけど、今とは違うクールな雰囲気だ。
「歌手、ではないですかね。自分の曲とかないし。大体いろんなアーティストさんのサポートというか、バックコーラスをやってます。」
たとえば、と出された名前に驚愕した。
誰しもが知っているスターばかりだったからだ。若いのにベテランであろう方々のバックでやっているのか・・・。
「すごいですね、そんな大御所ばかり…。」
「うん！なんか世界が違う・・・！」
そう、本当に。有名になってきたとはいえ一部の人にしか知られていない僕らからするとなんだか急にAさんが殿上人に見えてきた。
すると、彼女はふるふると首を横に振った。
「私は裏方の人間です。神谷さんや小野さんのように名前を公に出すことはあまりありません。自分を売る、前に出るというのは相当な覚悟や苦労が付いてくると思います。だから世界が違うとか、ないんですよ。」
違うのは、私です。
そうつぶやく君に何か言おうとしたが、僕も神谷さんも簡単には言えなかった。
そう言った彼女の目は、少し切なそうだったから。
なんでそんなこと言うの？
僕の知らない君はきっといっぱいあるんだろう。
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ジブンノヨゾラ哨戒班 - 小野Dのふりふりしてる尻尾が浮かんできました…凄く面白かったです笑笑 (2018年4月7日 20時) (
レス) id: e439648e6e (このIDを非表示/違反報告)
arata(プロフ) - 源さんや米津さんとも可能でしたら絡んでほしいです (2018年3月17日 13時) (レス) id: f1084099ff (このIDを非表示/違反報告)
みっちゃん(プロフ) - arataさん» 作者です！ｺﾒﾝﾄありがとうございます！私の趣味を詰め込んだ作品ですが、楽しんでもらえると嬉しいです！なにかリクエストやご意見があれば気軽に言ってくださいね！ (2018年3月17日 11時) (レス) id: b3eee8cba4 (このIDを非表示/違反報告)
arata(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!更新頑張ってください (2018年3月15日 20時) (レス) id: f1084099ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みっちゃん | 作成日時：2018年3月8日 18時
