今日のお悩み「AlphaとES」 ページ21
『と、言うことがあって…』
椚「…なるほど。生徒に貴女があの
佐賀美「別にいんじゃないの?隠してた訳じゃないんだしさぁ。そろそろまどろっこしいだろ?」
『ねぇ、陣くん。お酒飲んだでしょ。』
佐賀美「バレたか。さすがカウンセラーさん。」
がしがしと頭を搔いて「ははは、」なんて笑う陣くんに、
つい先日、「Aさんの方が芸能界では先輩でしたから」なんて理由から、彼らを陣くん、臣くん、なんて呼んでいるが、なんだか学生の時に戻ったようで、わくわくしたのは少し恥ずかしい記憶だ。
まぁ、そんなのはどうでもいいのだが。
佐賀美「だいたいお前、なんでアイドルやめたんだよ。絶好調だったろ〜?」
『そうだけど、…まぁ、色々あってさ。』
椚「…
『あはは、どうだろう。そうかもしれないし、私が単に飽きただけかもしれないし。』
臣くんは苦虫を噛み潰したように顔を歪めながら、「…そうですか」と呟いた。陣くんもそれから追求する事は無かった。
それもそうだ。
GOSICKに所属したアイドル、AlphaとBetaは過去の人物。過去の栄光。
過ぎた時は戻らないし、失われた輝きも戻らない。
二人は、それをよく知っていた。
椚「ところで、Aさん。ES…アンサンブルスクエアからの手紙への返事はどうしましたか?」
『あぁ、あれ?……忘れてた。』
佐賀美「…やりやがったな、ついに。」
『やっば。あれ、提出期限いつだっけ?!』
椚「はぁ…もう少し先ですよ。全く、貴女は相変わらずそそっかしいですね。」
佐賀美「はは、変わんねぇなぁ。」
やれやれ、と頭を振りつつ呆れたような笑みを零す臣くん。少し困ったように眉を下げ、声を上げて笑う陣くん。二人は揃いも揃って、可愛がるように私の頭を撫でるのだ。
全く、良い歳して頭を撫でられる私の身にもなって欲しいものだ。
『…ESかぁ。…もう、皆も卒業なんだね。』
椚「えぇ。…早いもので。」
佐賀美「まだ騒がしい奴らが残ってるけどな。」
新しいステージに立つのは、夢ノ咲学院を卒業する三年生だけじゃない。夢ノ咲学院に残された後輩達や、新しく入学するアイドルの卵達、ESの新社員。
そして、我々教師たちも、新しいステージへと立たされる。
旅立ちは、新しいスタートなのだ。
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夜透田 流(プロフ) - しゃけさん» ご指摘ありがとうございます。 (2020年11月1日 17時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - おそらく、蓮見ではなく蓮巳だと思います。 (2020年11月1日 17時) (レス) id: 739f78e142 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - 零さんの下僕さん» わぁぁ、ありがとうございます!!更新頑張りますね!もし読みたいお話とかあったら是非リクエストしてください〜 (2020年3月1日 11時) (レス) id: d6a7ece567 (このIDを非表示/違反報告)
零さんの下僕 - 最高でした!目次のとこ見て結構あるからちょこちょこ読もう〜とか思ってたのに、その日中に読み切っちゃいました。続き、楽しみに待ってます! (2020年3月1日 0時) (レス) id: 61b8c4ad42 (このIDを非表示/違反報告)
夜透田 流(プロフ) - Evaさん» ありがとうございます!やっとこさ受験が終わったので少しずつ更新していきますね! (2019年10月12日 21時) (レス) id: 787493054e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜透田 流 | 作成日時:2018年2月23日 10時